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著者のすすめることはやってみる〜「やってみた」の法則 東京マラソンEXPO編〜

「黒田さん、マラソン走ってみたら?」
これは、僕が書籍PRの仕事をスタートさせたばかりの頃、ランニングコーチの金 哲彦先生から言われた一言だ。

言われた通りにさっそく大会に申し込んで、初マラソンに挑戦したものの、途中から膝が痛くなってもうボロボロ。必死の思いで6時間近くかかって、なんとかゴールした。

それからちゃんと金先生の本を読み込んで練習するようにした。すると、結果的に3時間20分までタイムを縮めることができた。こうしてメディアの担当者に実体験をもとに熱く話をすると、興味を持ってもらいやすいのだ。 

この経験を伝えることで、金先生の本はたくさんのメディアに取り上げられ、PRにつながった。

以来、著者にすすめられたことは実践するようにしている。レシピ本なら紹介されている料理を作ってみたり、エクササイズ本なら実践して体をシェイプアップしてみたり、ビジネス本なら仕事に取り入れてみたり。その成果を著者と編集者に報告し、さらにメディアにも発信する。

フィットネストレーナーSayaさんの著書『シリコンバレー式 globodyフィットネス』を担当したとき、独立して会社を立ち上げてから走る時間がなくなり、激太りしていたので、毎日10分のエクササイズを実践した。その結果、6kgの減量に成功した。このエピソードはSayaさんに直接伝えただけでなく、ウェブメディアにも掲載された。

AFTER (左)と 黒田さんBEFORE(右)


「実際にやってみて、感想を伝える」

これが僕のPRスタイルだ。

実際に試してみると、著者がインタビューで言っていたこともすごくよく理解できる。嬉しくて「やってみました!」と著者に伝える。そうすると著者にも喜んでもらえるのだ。
「やってみようと思います」と言う人は多い。でも実際に「やってみました!」という人は意外と少ないのだ。

これは仕事に限らない。映画や本をすすめられたとき、僕は「今度観ます!」「今度読みます!」で終わらせず、できるだけ早く観たり読んだりして感想を伝えるようにしている。
なぜなら、僕自身、僕がおすすめした映画や本の感想が、相手から返ってくると嬉しいからだ。「読みました! めちゃくちゃ面白かったです!」と連絡をもらうときの嬉しさを知っているからこそ、僕も相手に同じ喜びを届けたいと思っている。

「やってみるといいよ!」と言われたら、その相手が上司だろうと部下だろうと、友人だろうと子どもだろうと、まずは試してみる。重要なのはそのあと相手にやってみた感想を伝えることだ。そうすると必ず喜んでもらえる。これを僕は「やってみた」の法則と呼んでいる。この法則がいいのは、そこから信頼関係が深まっていくことだ。

この「やってみた」の法則を、先日も実践した。

いま僕は英語を勉強中で、何か目標が必要だと感じていた。そこで、「東京マラソンのスタート時に海外のランナーに話しかける」という目標を立てた。その目標を、来日していたフィットネストレーナーのSayaさんと旦那さんに話したところ、「せっかくだから、42.195kmを走る間に1kmごとに1人、合計42人に話しかけてみたら?」とアドバイスをもらった。

次に、この話を僕の英語の先生であるリリー先生にも相談した。さらにこのアイデアを現実的なものにするため、「東京マラソンEXPOで42人のランナーに話しかけて、さらにTシャツに自分の国名を書いてもらう」というプランをリリー先生に伝えた。

すると、「ごうさん!それ最高!」と大賛成してくれて、そこからの2週間、僕が何を話せばいいかを一緒に考えてくれた。毎日電話で練習にも付き合ってくれて、まさに二人三脚で準備を進めた。

リリー先生自身も、小学4年生のときにアメリカへ行き、英語が全く話せなかった経験がある。そのとき、英語の先生から「このノートに100人のサインをもらってきなさい」と言われ、家の近くのスーパーや空港のスタッフ、フライトアテンダントなど、さまざまな人に声をかけて100人のサインを集めたそうだ。そのエピソードは今でも大切な思い出になっているという。だからこそ、僕の挑戦にすごく共感してくれたのだった。

実際に僕が42人に話しかけるときに使ったフレーズは、とてもシンプルだ。

Hi, how are you doing?(こんにちは)
I have a mission to talk to 42 people in English today.(今日は英語で42人と話すミッションがあるんです)
Can you help me?(手伝ってくれますか?)
Where are you from?(どこから来ましたか?)
Could you write the name of your country on my T-shirt?(Tシャツにあなたの国名を書いてください)

こうして、3時間以上かけて42人に声をかけることができた。正直、ものすごく大変だった。でも、10人目を過ぎたあたりから、不思議と英語で話しかけることへの壁がどんどんなくなっていくのを感じた。

そして何より、話しかけた人たちがみんな優しくて、温かくて、本当に嬉しかった。

話しかけたランナーと写真撮影
42人のランナーから国名を書いてもらったTシャツ

そして、このチャレンジの結果を、Sayaさん、Sayaさんの旦那さん、そしてリリー先生に報告した。

特にリリー先生は、二人三脚で準備を進めてくれたので、自分のことのように喜んでくれた。

「やってみた」の法則で味わえる最高のご褒美は、この瞬間だ。

「やってみました!」と伝えるこの瞬間のために、苦しいときも頑張ることができる。

42人のランナーに話しかける様子はInstagramにも投稿した。

サブ4(3時間台)でのゴールは叶わなかったけれど、間違いなく今までで一番思い出に残るマラソン大会になった。

ゴールしてボロボロの状態で記念撮影


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