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配属先に「PICU」と書いてあった。NICUの打ち間違えだと思った


自分の配属先される部署の紙を受け取った。

のあ → PICU

…PICU?

一瞬、思考が停止した。 NICUの打ち間違えじゃないか、と本気で思った。(元々私はNICU希望でした)

近くにいた同期の子に、こっそり聞いてみた。 「ねえ、PICUって何?」

彼女は少し驚いた顔をして、こう言った。

「小児の集中治療。めっちゃしんどいとこだよ。」



電車の中で、検索した

帰りの電車に乗って、すぐにスマホで調べた。

重症疾患、事故後の患児、集中治療——

画面をスクロールするたびに、知らない単語が並んでいた。 NICUとは全然違う世界が、そこにはあった。

正直、自信がなくなった。少し胸の中でざわざわした気がした。

でも同時に、こうも思った。

子どものために、自分にできることをやるしかない。 まずは知識と技術を、一から身につけよう。

そう決めた瞬間、少しだけ気持ちが落ち着いた気がした。


親にも、友達にも話した

家に帰って、親と友達に話した。

親は「のあなら根性あるし、努力できる子だし大丈夫」と言ってくれた。

友達は、少し間を置いてから言った。 「正直、私だったら無理かも。」

その言葉が、妙にリアルだった。 否定でも励ましでもなく、ただ正直な感想。 今でもこの日のことは鮮明に覚えています。


配属先初日。PICUに患者はいなかった

迎えた初出勤の日。

PICUの扉を開けた瞬間、空気が変わった。

ピリッとした感覚が、全身に走った。手に汗を握った。

患者さんはいない。モニターも静か。 それでも、他の病棟とは明らかに違う張り詰めた空気が 部屋全体に漂っていた。

「ここは、そういう場所なんだ」と体が先に理解した。

8床あるPICUに、その日入院している患者さんはいなかった。 静かな病室で、プリセプターの先輩に業務の流れや これからの学習内容を教えてもらった。

患者さんがいないぶん、まだ現実感は薄かった。 それでも、あの扉を開けた瞬間の感覚だけは、忘れられない。

でもその日の夕方、患者さんが搬送されてきた。

先生が重症な状態の患児に処置をしている場面を、 少し離れたところから見た。

モニターの音、見たこともない医療機器が静かに稼働している光景、先生たちの緊張感、指示を受けて素早く動く看護師——

見ているだけで、体が固まった。

私に、これができる気がしない。

看護師になる前に何度も想像した「子どものために働く自分」と、 目の前の現実との間に、大きな溝があった。胸の中のざわざわが大きくなったのを感じた。

これが、PICUでの最初の記憶。


次の記事では、実際に働き始めてからの思いを書こうと思います。 読んで頂いてありがとうございました!

のあ

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