『あいはあい』kokoro_hashiruレビュー①
あいはあい| usagi
【kokoro_hashiruレビュー】
男の子が男の子を好きなだけ。何が悪い?
このお話は、「男の子が男の子を好きになる物語」と「女の子が女の子を好きになる物語」です。
usagiさんのときに鋭く、そして優しい感覚で描かれる同性愛の世界。
言いたいけど言えない。言えないから募っていく想い。
切なくて苦しいのに、周りには気づかれたくないし、気づかせたくもない。
そんな繊細で難しい感情が、この作品では驚くほど丁寧に描かれています。
私は普段、男性と女性の恋愛を描きます。
それでも「心の触れ方」には無数の形があると感じていますが、
この作品はさらにその奥の奥——
理解されないかもしれない恋、隠さなければならない恋の、
言葉にならない部分にまで踏み込んできます。
usagiさんの描く世界は、どこまでも静かでやさしい。
けれどその中にある心情描写はどれもこれも胸に刺さるものばかりです。
同性同士だからこそ分かる切なさと、
同性しか好きになれない切なさが交錯していく。
最初に「同性愛」と一括りにしてしまった人ほど、
その先入観が静かに崩れていくはずです。
「あいはあい」
ぜひ一度、読んでみてください。
物語がどこへ辿り着くのか、
その着地点を見届けたくなる——そんな作品です。
