『八月の雨は、』kokoro_hashiruレビュー③
【読む心理カウンセリング】八月の雨は、 | U|君色文庫
【kokoroのレビュー】
静かに、深く、心に触れてくる雨。
Uさんの作品はいくつか読んできました。
そのどれにも共通しているのは、
「これはフィクションなのか、それとも本人なのか」と思わせるような、生々しさです。
『仲町まほろ商店街月ト波珈琲』『お持ち帰られ喫茶店』『stars』という作品の数々。
そのどれもが、Uさん自身をどこかに感じさせる物語でした。
そして今回の作品——
『八月の雨は、』
嘘偽りのないUさん本人が語る物語。
私自身も書いた物語に自分を入れることはあります。でも作品の色を作るために、わざと隠すこともあります。
そのUさんが満を持して描くこの作品は心理士の話。Uさんそのものと感じられました。
二人の対話を軸に進むこの物語は、
「読む心理カウンセリング」という言葉がぴったりと当てはまります。
心理カウンセラーMと、クライエントA。
そのやり取りの中に、Uさん自身のカウンセリング観や恋愛観が静かに滲んできます。
ただ話を聞く、ただ語る。
そのやり取りの中に、少しずつ“心の奥”が滲み出てきます。
読み進めてるうちに、そっと自分の心の中を覗かれている錯覚に陥ることもありました。自分の弱い部分なんて、普段は人に見せることはないのに、そこまで踏み込んでくる物語なんだと思いました。いつの間にか私がクライエントになっていたのかも知れません。
とても静かで、優しく、そして甘く、苦しい。でも確かに温度を持っています。
物語はまだ序章ですが、思わずレビューしてしまいました。
時折り見せるリフレインのような会話に、
ほっこり笑みがこぼれてしまいます。
そして何より、Uさんの強みである情景描写や比喩の数々。一言一言に、独特の余韻が残ります。
いつものコメディタッチを封印した、Uさんの“静かな本気”。
渾身の心理カウンセリング・恋愛ストーリーをとくとご覧あれ。
【TALES Uさん作品】
仲町まほろ商店街月ト波珈琲 | U|君色文庫
お持ち帰られ喫茶店 | U|君色文庫
stars | U|君色文庫
【 Uさんnote×TALES連動企画】
※Uさんにはこの企画でさんざんお世話になっております。感謝しかありません。
