ロックンロールは“Shake”しなきゃ始まらない。
ロックンロールに必要なのは、正しさじゃない。
知識でも、理論でも、器用さでもない。
まず必要なのは、“Shake”だ。
身体を揺らせ。
感情を揺らせ。
心を揺らせ。
ロックンロールとは、固まった人間を揺さぶる音楽だった。
だから俺は、“Shake”という言葉が
昔から好きだ。
ロックには、常に“Shake”していて欲しいと思っている。
今回は、そんな「Shake」という言葉が入った曲たちを集めてみた。
すると見えてくる。
ロックンロールの歴史そのものが、“Shake”の歴史だったことを。
まず原点。
サム・クックの『Shake』。
これはもう、R&Bであり、ソウルであり、ロックンロールの魂そのもの。
優しく歌っているのに、奥底では感情が燃えている。
「Shake!」という叫びが、ただ踊れと言ってるんじゃない。
“生きろ”と言っているように聞こえる。
そして、スモール・フェイセズの『Shake』。
これは完全にモッズの衝動。
荒っぽい。
若い。
うるさい。(笑)
でも、異常にカッコいい。
スティーヴ・マリオットの声には、
理性じゃ止められない熱がある。
ロックとは、こういう「爆発」だったんだと思う。
そして我らがロッド・スチュアート版の 『Shake』も最高だ。
サム・クックを受け継ぎながら、もっと酔っ払いのロックンロールになっている。
転びながら笑ってる感じ。(笑)
綺麗じゃない。
でも、それがロックだ。
さらに遡れば、ビッグ・ジョー・ターナーの『Shake, Rattle and Roll』。
これがまた危険。
ロックンロール誕生以前から、もう既に“不良の匂い”がする。
後のロックは、ここから始まったと言ってもいい。
そして、ジェリー・リー・ルイスの『Whole Lotta Shakin' Goin' On』。
これはもう説明不要。
ピアノが暴れてる。
理性より先に、身体が反応する。
ロックンロールとは、本来そういうものだった。
そしてスリム・ハーポの『Shake Your Hips』
も外せない。
あの粘っこいブルース。
腰を揺らせ、
感情を揺らせ、
空気を揺らせ。
この曲はローリングストーンズも名盤、
『メインストリートのならず者』の中でもカバーしている。
後のロック勢に与えた影響もデカい。
こうして並べてみると、
“Shake”という言葉には、
単なるダンス以上の意味が宿っている気がする。
身体を揺らすことは、
心を揺らすことだった。
そしてロックンロールは、
いつだって、
固まりかけた人間を揺さぶるために鳴っていた。
今回は第一弾として、
ロックンロールの根っこに近い“Shake”たちを紹介してみた。
だが、
“Shake”の歴史は、
まだ終わらない。
次回は、
フレイミン・グルーヴィーズの『Shake Some Action』以降、
パンク、
パワーポップ、
ニューウェーブ、
そして退廃的なロックへと繋がっていく、
さらに危険な“Shake”たちを紹介したいと思う。
ロックンロールは、
まだ揺れている。
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