3歳の息子を変えた本の力—パニックを鎮め、集中力を生んだ妻の読書戦略
2025年12月7日
落ち着きのない息子を変えた読書の可能性
私の息子は3歳の頃、他の子と違って落ち着きがなく、衝動的に行動してしまう子でした。4歳の時には発達障害(自閉スペクトラム症とADHD)と診断されています。息子は相手の気持ちを汲み取るのが苦手だったので、コミュニケーションを上手に取ることができませんでした。
妻と私は、読書が息子の特性改善につながるかもしれないと考えました。本に書かれている内容を深く理解する力、つまり読解力が向上すれば、行間から書き手の意図を汲み取れるようになるだろう。そうすれば、コミュニケーションも円滑になるのではないかと思ったのです。
I.毎晩90分。妻が続けた愛情の読み聞かせ
妻は息子が赤ちゃんの時から、すでに毎晩本の読み聞かせを始めていました。妻自身が子どもの頃、母親によく本を読んでもらい、楽しかった思い出があったそうです。だから自分も子どもに読んであげたいという気持ちがあったようです。
息子は本を読んでもらう時はいつも興味深く聞いており、なかなか眠ってくれませんでした。そのため、妻は毎晩1時間から1時間半ほどの時間をかけて、根気よく本を読んであげていました。
妻のこだわり:ハズレのない本選び
妻は息子に本を選ぶ時、いつも一つのこだわりを持っていました。それは、自分が読んで面白くない本は、息子にとっても面白くないはずだという考えです。人気のある本を適当に選ぶのではなく、必ず中身をよく読んで確かめていました。本選びにはかなりの時間をかけていました。
それゆえに妻の選ぶ本はハズレがほとんどありませんでした。そして本の内容について息子とよく話をしていました。息子は本が本当に好きになり、自分でも本を読むようになりました。最初はほとんど絵本でしたが、文字の多い本も徐々に読むようになっていきました。
II.外出先のパニックをピタッと鎮めた本の力
発達特性が強く、普段はとても騒がしい息子でしたが、本を読み始めると静かになります。ものすごく集中しておとなしく読むので、まるで別人のようでした。これには幼稚園や小学校の先生方も驚いていました。
私たちは外出する時、いつでも息子のために本を10冊以上袋に詰めて持ち歩いていました。車の運転中、信号が赤になるたびに騒いでパニックになる。食事をしようとファミリーレストランに行っても、待ちきれずに大騒ぎして周囲の人達に迷惑をかけてしまう。でも、そんな時、一冊の本を手渡すと、その騒ぎがピタッと収まるのです。妻と私は幾度となく本に助けられました。
III.驚異的な速読と、読解力が生んだ変化
ある時、息子がものすごい速さで本を読んでいることに気がつきました。私は「興味がなくて読むのをやめたのか?」と息子に聞いてみましたが、「そんなことはない、全部読んだよ」と言うのです。それとなくあらすじを聞いてみると、彼は内容を的確に説明してくれました。妻と私は本当に驚きました。私たちでは到底追いつけないスピードで読み切ってしまうようになっていたのです。
息子はたくさんの本を読むことで、相手の気持ちを推し量る力、つまり共感力が向上したと私は思います。また、徐々にではありますが、他人とのやり取りもスムーズになってきたと感じています。読書によって身についた深い理解力が、日々のいろんな場面で威力を発揮し始めたのです。
妻の愛情とこだわりが詰まった読書習慣は、息子の落ち着きと、将来を支えるための確かな力を育んでくれました。
