ERPが進まなかった部門で、私はRPAに出会った

私がERPに関わった話は、
成功談ではありません。
むしろ、少し苦い記憶です。

ただ、その経験があったからこそ、
後に、今もやっているRPAという仕事に関わることになりました。

振り返ると、
それは一つの流れだったのかもしれません。



電子手帳を使った携帯端末が縁になった転勤

私はもともと、
電子手帳を使った携帯端末の開発をしていました。

  • 電子手帳

  • 携帯電話通信

  • プリンター

  • BBSを使ったホスト連携

今のスマートフォンのようなものを、
当時の技術で何とか実現しようとしていました。

その仕事が一区切りついたあと、
私は サービスを提供する部署 に転勤することになります。


世の中はERPの時代だった

その頃、世の中では
ERP
という言葉が盛んに聞かれるようになっていました。

社内でも、本社から
修理システムを統合し、SAPでERP化する
という方針が出ていました。

しかし、そのためには
まず業務を整理する必要があります。

そこで私たちは、
業務改善の小さなチーム
を作り、システムの方向性を検討することになりました。


全国に8社のサービス会社

ところが、ここで
大きな壁にぶつかります。

サービス会社が
全国に8社
あったのです。

それぞれの会社に

  • 独自のやり方

  • 独自の事情

  • 独自の歴史

がありました。

SAP導入ではよくある方法として

  • AS-IS(現状業務)

  • TO-BE(あるべき姿)

を整理していきます。

私たちも
かなり密にこの作業を進めました。

しかし、
意見の集約ができない。

各社の事情を考えると、
簡単に統一することはできませんでした。


ERPは進まなかった

結果として、
その部門では
ERPの導入は進みませんでした。

しかし、導入検討の過程で

  • SAPライセンス

  • 検討費用

  • 準備作業

といったものが残ります。

後になって思えば、
大量の負の遺産
だったのかもしれません。

その整理は、
後任に引き継ぐことになりました。というか、批難の嵐で、
とてもその職場にいられない状態でした。
一時は、このまま辞職しようと考えていました。


ERP推進という仕事

その後、私は
OEM販売をしている部門
に配置換えになります。
聞こえはいいですが、いわゆる左遷というヤツです。

そこでの仕事は
ERP推進
と呼ばれていました。

ただ、実際の仕事は
少し違いました。

ERPプロジェクトは非常に大きく、
会社の中では

  • 各工場毎の情報部門

  • 本部

  • プロジェクト組織

が関わります。

その中で私の仕事は、
費用調整と謝り
でした。

例えば

  • どの事業部がどの費用をどれだけ負担するのか

  • 支払いが1回でできない場合、複数年に分けた支払いの調整

  • 開発遅れへの対応(これが非常に大変な作業です)

などです。

ERP推進と言えば聞こえはいいですが、
実際は
調整の仕事
でした。


OEM販売部門への転勤

その仕事が縁になり、
私は
OEM販売部門
に転勤することになります。

そこでは、
ERP導入の影響で
大きく変わった業務部門の
業務改善
を担当することになりました。

ERPという大きな仕組みが動き始めると、
現場の業務は大きく変わります。

そのしわ寄せを受けるのは、
いつも現場です。


そこで出会ったのがRPA

現場では、

  • 手作業

  • 画面入力

  • データ転記

といった作業が増えていました。
IT関係の予算が少し余りそうなので、それを使って、業務改善を
進めようという、感じでのスタートでした。
そこで考えたのが
客先WEBの自動取り出し、いわゆるRPA
でした。

ERPが
大きな統合
だとすれば、
RPAは
小さな改善
です。
IT部門では、考えられないくらいの小さな予算での推進で
誰もうまくいくとは思っていなかったと思います。

ERPで大きく変わった業務を、
現場で少しずつ改善していく。

私は、
その仕事に関わることになりました。
結果として、最初の取り組みは、3サイトの自動化でした。業務としても
メインではないテスト的な取り組みで、失敗しても良いようなサイトだったと思います。
しかし、この取り組みが、業務部門で好評で、今までのIT部門の取り組みの中で一番良かった取組という評価でした。


振り返って思うこと

ERPの話は、
正直に言えば
あまり誇れるものではありません。

進まなかった部門もあり、
負の遺産も残りました。

ただ、
その経験があったからこそ

  • 組織の難しさ

  • 業務の複雑さ

  • 現場の負担

を見ることができました。

そしてその先に、
RPAという現場改善
がありました。

振り返ると、
あの経験がなければ
今の仕事には
つながっていなかったのかもしれません。

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