FRAGMENT UNIVERSITY 藤原ヒロシの特殊講義 非言語マーケティング / 藤原ヒロシ 同世代の先駆者、時代の寵児、藤原ヒロシさんの大学の講義 【人生最後の本棚】
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【人生最後の本棚】
まずはこの本に出会えたことに感謝です。筆者の方のご迷惑になりませんように。
おじさんがnoteを始めるに当たってメンズファッションのことを書こうと思い、ファッション関連の本を読んでみました。しかし、ファッション本を読むだけではカッコよくなれないといつも思います。中身が空っぽではカッコよくないのです。結局、いつも中身からカッコよくなるにはそれなりに本をきちんと読んでおかなければという結論に達します。昔からのものも含め、おじさんのお気に入りの本です。
FRAGMENT UNIVERSITY 藤原ヒロシの特殊講義 非言語マーケティング / 藤原ヒロシ
藤原ヒロシさんのことをよく知りませんでした
2025年刊。新しい本です。今回は藤原ヒロシさんの本です。非常に刺激的でした。藤原さんは1963年生まれ。僕より2歳年上の方です。藤原さんの本は「PERSONAL EFFECTS」から2冊目です。
僕は今まで藤原ヒロシさんのファンではありませんでした。どういう方かもよく知らないまま今に至っています。裏原のファッションが流行の頃、本や雑誌で藤原さんの出てくる記事、洋服、スニーカーなど見ていましたが、それほどハマりませんでした。「並んでも買えないんだろうなあ。」という程度でした。会社の40代の後輩たちには、この頃のお話をしたらちゃんと通じます。
しかし、この本で振り返ってみると、藤原ヒロシさんが仕掛けてこられたと知らずにコミットしていたものが色々あるようです。
藤原ヒロシさんのメンズノンノの連載は多分、雑誌を買った時には見ていましたが、そのために雑誌を買っていたわけでなく、藤原さんの熱烈なファンでもフォロワーでもなく、「面白そうなことをやっているなあ」とか「こういう風な生き方が出来ればいいなあ」とか思いながら見ていたという感じです。
編集的アプローチが面白い
さてこの本ですが、今や伝説の人となっている「藤原ヒロシさんってこんなひと」の講義形式版です。最近、ストレートに本を出すよりも、編集者さんの企画の面白さで本質をつく形の本を読むことが多くて、小さなマイブームとなっています。
対談形式であったり、講義形式であったり、ちょっと変化球で企画された本がなかなか面白く、読みやすいし、よく考えてあると感じます。
結局、自分がどうだったかなんて自分で自伝など書くのは少し違うし今回はこの講義の形式が藤原ヒロシさん本人も含めてとても良かったのではないかと推察します。自画自賛の自伝なんて書ける方は一体世の中にどのくらいおられるのかと思います。
僕たちはリミックス世代
藤原ヒロシさんは僕より2歳年上ですが、僕たちの世代は、そういう意味で藤原さん御本人のお話とも合わせてリミックスの世代と言えるのかも知れません。
すみません。世代論はあまり好きではないのですが、少しだけ。
僕たちの世代は「新人類」であるとか「ジェネレーションX」と呼ばれた世代です。僕たちの青春時代にラップミュージックやクラブDJなどが現れて来ました。藤原さんそのおひとりですが。
団塊の世代の前後の先輩の方々が一貫してオリジナルとしてやってきたものに対して、そのオリジナルから一歩引いたところで、諸先輩の方々がヒットさせたものや、ルーティン化したもの、遺産となったものまでも使って、再構成したり踏み台にしたりして文化に組み込んで来た世代だと思います。
色々なものが出揃って、きっと時代の転換点だったと思います。僕たちの青春世代以降に世の中の色々なものが大きく変わったので、ギリギリ古い世界も知っている、なおかつ新しい世界に必死について行こうと四苦八苦しながら対応して来た世代だと思います。
その中で、ビッグウェイブを捕らえて、メインストリームに乗り、時代の寵児となったのが藤原ヒロシさんと他の裏原のメンバーの方々ではないかと思います。
先駆者であり編集者
ただひとつ言えるのはクリエイターとしての藤原ヒロシさんは編集者であって、一から何かを創造する形ではなくて、存在しているものをより良くする。関わってブラッシュアップしたり、新しい視点を与えたりして組み替える役割りの方かと思います。
ただ、お話ぶりなどから、最近の超お金持ちの威張った目立ちたがりな方々とは少し違って、非常に落ち着いていて、地に着いた印象を受けました。
僕を含めてたくさんの方々が思っているのではないかと思います。あの頃、恐れずに自分の大好きな世界に飛び込んでいれば、なにかが起きたのかもしれないと。もしかして当時、同世代の藤原ヒロシさんと出会っていたかもしれないと。
藤原ヒロシさんのお仕事がすごいことを含めて、本の詳細はスルーさせていただきます。裏原ファンでない方々も楽しめる本だと思います。
ひとつだけお仕事の例を挙げると、ナイキのお話です。それだけでも稀有なお話ですが、ナイキとのコラボレーションをする時に「ベンツとAMGの関係のようなプロジェクトをしたい」ということを言われたそうで、やはりしびれました。
最後の最後にまとめの言葉がありますが、この架空の講義というフィクションを作れること、フィクションやストーリーを作ることを楽しみたいとの言葉があります。そこに藤原ヒロシさんの深く静かな編集者としてのオリジナリティを感じます。
裏原の「裏」という言葉、キーワードだと思います。蛇足ですが、スタバに行きたくなる本でした。
読んでいただきありがとうございます。
