名前を知らない夏の花はわたしに深い呼吸をさせてくれている |詩・写真










夏は「生きる」でいっぱいだ
わたしを生かしてくれるものでいっぱいだ
深い色の植物たち
濃い光と影
蝉の声のシャワー
水面の波紋
風鈴を鳴らす風
ソーダ味の棒アイス
信号待ち、木陰に入る
自転車に跨って道行くひとを眺めている
その花を「桜みたい」と言ったひとが
ふたりいた
そんな気もしたし、そうじゃない気もした
花が違うからか、人が違うからか、光が違うからか、影が違うからか
桜はわたしを生き返らせてくれた
名前を知らない夏の花はわたしに深い呼吸をさせてくれている
どこか遠くへ冒険に出たくなる、夏
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