あすかちゃん企画に参加しました😊【ギリギリ】🌀
ハムカツさんの「あすかちゃん企画」に参加してみます😊
壊れた懐中時計。
明るく元気な、あすかちゃん。
そして、なぜか毎朝ぶつかりそうになる街角。
この三つが頭の中でつながって、「街角ディレイ」という、ちょっと変な懐中時計のお話になりました。
これは、あすかちゃんが“いつも壊れた懐中時計を持つようになった”きっかけのお話です。
少し不思議で、少しコメディです。
よろしくお願いします。
わたしは、あすか。
現役女子高生。
いつも学校には、走って登校している。
いつもの道。
いつもの時間。
いつもの角。
そこでなぜか、いつも同じ“おっさんみたいなもの”と肩がぶつかる。
こないだで、七回目。
人なのかどうか、正直よくわからない。
ちゃんとスーツを着ているし、セカンドバッグも持っている。
でも、あとで思い返すと、顔の輪郭がいつもぼんやりしている。
ただ、そのおっさんみたいなものは、それ以外は何もしてこない。
話しかけてくるわけでもない。
追いかけてくるわけでもない。
ただ、いつもの角で、いつもの時間に、ぬるっと現れて、肩だけがぶつかる。
それが、なんか、よけいに腹立つ。
もう、ストレスたまりまくり。
ぷんぷんだぞー!
そんなある日の帰り道。
道の向かいに、ござを敷いて古道具屋をしているおじさんがいた。
前からいたのかもしれないけれど、その日、はじめて気がついた。
古い置時計。
欠けたティーカップ。
よくわからないネジの山。
その中に、ひとつだけ、壊れた懐中時計があった。
わたしがしゃがんで見ていたら、おじさんが言った。
「それ、気になるかい」
黒いふちのめがねをかけた、静かなおじさんだった。
「その時計、街角ディレイっていうんだ」
なにその名前。
ちょっとかっこいいんだけど。
「壊れているけどね。街角では、こういうものが役に立つこともある」
なにそれ。
説明になってないんだけど。
「でも、お金はいらないよ」
おじさんは、わたしのバッグを見た。
そこについていた缶バッジを、指さした。
赤い子猫のやつ。
「それと交換でいい」
ちょっと迷った。
でも、その時計のほうが、どう考えても気になった。
わたしは缶バッジを外して、おじさんに渡した。
代わりに、壊れた懐中時計――街角ディレイを受け取る。
表面は少しくすんでいて、針は止まったまま。
なのに、手のひらに乗せると、妙にしっくりきた。
そして次の朝。
いつもの角で、また“おっさんみたいなもの”がぬるっと現れた。
今だ。
わたしは街角ディレイを握った。
カチリ。
……鳴った気がした。
でも、針は止まったままだった。
次の瞬間。
ぶつかるはずの肩が、すっと外れていた。
おっさんみたいなものは、わたしの横をぬるっと通りすぎていく。
……いや、なんでちょっと残念そうなのよ。
ふふん。
してやったりね。
街角ディレイ。
なんか知らないけど、効いたわね!
それから毎朝、角に来るたびに、わたしは街角ディレイを握る。
毎回、ぶつかりそうになるけれど。
これがあれば大丈夫。
どうしてなのかは、今もよくわからない。
だって、針はずっと止まったままだし。
でも、わたしにとって、この壊れた懐中時計は、もう必需品だ。
缶バッジと交換したの、正解だったかも。
古道具屋のおじさん、ありがとう!!

――後日。
あの“ぶつかりおっさん”みたいな気配は、昔からこのあたりで、たまに噂になっていたらしい。
同じ時間。
同じ角。
同じ歩幅。
人とぶつかる寸前だけ現れる、街角に残った妙な気配なのだとか。
でも、それ以来、わたしの前には出なくなった。
理由は、よくわからない。
街角ディレイのおかげなのか。
それとも、たまたまなのか。
ただ、あの角を通るたびに、止まった針が、ほんの少しだけ光ったように見える。
気のせいかもしれないけれど。
――そして、あすかはまだ知らない。
この街角ディレイが、いつか運命の人との出会いまで、一拍ずらしてしまうかもしれないことを。
次回!
憧れの綾人先輩と、ディレイする!?
(無いよー😊)
※あすかは、普段は言葉遣いがしっかりした女の子です。
ただし、毎朝ぶつかってくる相手には、だいぶ腹を立てています。
そのため、古道具屋さんは「おじさん」。
ぶつかってくる気配のほうは「おっさん」と呼び分けています。
※あすかは前向きなな女の子です。
※赤い子猫の缶バッジは、実はレアアイテムでした。
※これは架空のお話です。
実際に同じようなことがあった場合は、すぐに周りの人に相談しましょう👉
無理せず、別の道に避難してください。

ハムカツさん、皆さん、楽しい企画をありがとうございました😊
面白そうだなと思っていたところ、第一回ということもあり、急遽ギリギリで参加させていただきました。
素敵なきっかけをありがとうございます🐾
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