風まかせ文芸部【6月の寝言】
同棲している彼女の寝言が、耳に残って離れない。
「ジュン君、ダメだってば」
聞いた時は凍り付いた。ジュンとやらが彼女に迫っている。ダメとは言いながら、嬉しそうな声。
「ジュンて、誰よ?」
そう聞きたいのはやまやまだが、聞けないでいる。モヤモヤしながら6月になった。Junじゃないか。
毎日雨でうっとおしい。寝言問題でなおさらだ。この前「6月は英語で何だっけ?」とカマをかけてみたが「ジュンでしょ?」と平然と答えた彼女。夢なんて時に奇想天外で、なんでこんな夢見たんだろうと本人さえ驚くこともある。考えすぎか。
6月最終週のある日、問題は解決した。遅くに帰宅すると、松本潤のドラマを真剣に見入っている彼女がいた。
「ええ?好きだったの?松本潤」「実はそうなの。でもあなたが焼きもち焼くかなと思って言わなかったの」屈託なく笑う彼女。「そうだったのか。いつだったか寝言でジュン君って言うから、てっきり浮気でもしてるのかと思ってさ」「馬鹿ねぇ。あなただってついこの前、いいだろ風花ちゃんって言ってたよ」「まじで?ごめん」 自分は小芝風花のファンである。夢の中では意外と積極的なようだ。一件落着!
やばいやばい。私、松本潤てそんなに。いいだろ風花ちゃんも嘘。偽装工作は成功だけど、そろそろジュンとも潮時にしないといけないわ。
(了)
嵐の解散、残念。お疲れさまでした!
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