#せりふ三題噺 #火山シマウマ風鈴
■セリフ
「喉乾いてたんだよね」
■三題
・火山
・シマウマ
・風鈴
シマウマのスズは普段は穏やかだ。
動かざること山の如し。
しかし、いざとなると気性が荒くなる。それは人間が、同じ馬じゃん!とスズを乗りこなそうとその首に風鈴を付けたせいだ。その音色でスズを落ち着かせようとしたのだが、その音はスズにとっては五月蠅いノイズでしかなかった。
「喉乾いてたんだよね」
スズが貴重な水たまりで水を飲んでいると、背後からライオンが狙っていた。水を飲むたび風鈴が鳴り、スズはイライラしていた。
今だ!とライオンが飛びかかった。スズの後ろ脚が瞬時にピンと伸びた。
疾きこと風の如し。侵掠すること火の如し。
「ふぎゃー!」
ライオンは叫び声をあげ、一目散に逃げていった。あご骨の粉砕骨折。
「シマウマらしからぬ、恐ろしいやつ」
ライオン界隈では、不文律が成立した。
「水を飲んでるやつには、決して近づくな」
一方、シマウマ界でスズは「風鈴火山」と呼ばれている。
物知りのシマウマが「風林火山じゃないの?」と聞いた。
「よく見てみろ。どこに林がある? ここはサバンナだぞ」
(おしまい)
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