【AIの答えのかたち】仕様だけ書かれた答えが、実装を進める(動作仕様書)
📓 振り返り、続かない
月末に、今月のことを振り返ろうとしたことはありますか。
やったこと、うまくいったこと、来月やりたいこと。手帳やメモに書こうとして、毎回ちょっと止まります。
何をどこまで書けばいいのかが、決まっていない。
先月はやったことだけ箇条書きにして終わった。今月は「よかったこと」も書こうとしたけど、途中でめんどうになった。来月の目標は書いたけど、翌月見返さなかった。
フォーマットが毎回違うので、あとから並べて見返しても比較ができない。3ヶ月分を眺めて「成長したかな」と思いたいのに、形がバラバラで何も見えない。
振り返り自体は嫌いじゃないんです。ただ、「どう書くか」を毎回考えるのが重い。
📋 動作仕様書で頼んでみる
ここまでの記事では、AIに「完成形」を返してもらう話が続いていました。コードブロック、HTML、CSS+JS——どれも、受け取ったらそのまま使えるものです。
今回は少し違います。
「完成形」ではなく、「完成形の設計図」を返してもらいます。
動作仕様書というのは、「これはこう動いてほしい」を書いた文書です。画面に何が並ぶか、ボタンを押したらどうなるか、データはどこに保存されるか。コードではなくて、振る舞いを言葉で書いたもの。
💬 プロンプト例
毎月の振り返りノートを作りたいです。
完成したコードではなく、動作仕様書として返してください。
やりたいこと:
・月末に、今月の振り返りを記録するページがほしい
・毎月同じフォーマットで記録したい
・あとから月ごとに見返せるようにしたい
・スマホでも使いたい🤖 AIの応答例
動作仕様書:月次振り返りノート
■ 概要
毎月の振り返りを、統一されたフォーマットで記録・蓄積し、
あとから月ごとに閲覧できるWebページ。
■ 画面構成
1. 入力画面
表示される項目(すべてテキスト入力):
- 対象月(例:2025年4月)
- 今月やったこと(複数行)
- うまくいったこと(複数行)
- うまくいかなかったこと(複数行)
- 来月やりたいこと(複数行)
- ひとこと(1行、任意)
画面下部に「保存」ボタン。
2. 一覧画面
保存済みの振り返りが、新しい月から順に並ぶ。
各月はカード形式で表示。
カードには対象月と「ひとこと」だけ表示。
カードをタップすると詳細が展開される。
3. 詳細表示
選択した月の全項目が表示される。
編集ボタンで入力画面に戻れる。
削除ボタンで該当月のデータを削除できる。
■ データの扱い
保存先:ブラウザのローカルストレージ。
サーバー不要。ネット接続なしで動作する。
データ形式:JSON。月ごとに1オブジェクト。
■ 表示の条件
レスポンシブ対応(スマホ縦画面で快適に操作できること)。
フォントは読みやすさ優先。装飾は最小限。
■ 操作の流れ
1. ページを開くと一覧画面が表示される
2. 「新しく書く」ボタンで入力画面に遷移
3. 各項目を入力して「保存」を押す
4. 一覧画面に戻り、新しいカードが追加されている
5. カードをタップすると詳細が展開
6. 詳細画面から編集・削除が可能
■ 想定していない機能(スコープ外)
- ユーザー認証(ログイン)
- 複数端末間の同期
- PDF出力
- カレンダー表示返ってきたものを見て、最初に思ったのは、これ、動かないな、でした。
当たり前です。仕様書なので。ブラウザで開いても何も表示されない。
でも、読んでいて不思議と落ち着きました。自分の「こうしたい」が、ちゃんと画面の形で書き出されている。まだ存在しないページなのに、どこに何があるか見える。その感覚が安心に近かったのかもしれません。
✨ 何が変わったか
自分がやりたかったことは、ぼんやりしていました。「振り返りを記録したい」「同じ形式で」「あとから見返したい」。それくらいです。
返ってきた仕様書では、それが具体的な画面になっていました。
入力画面がある。項目は5つと「ひとこと」。一覧画面がある。カードが月ごとに並ぶ。詳細が見える。編集もできる。
自分では「5つの項目に分ける」とは考えていませんでした。でも読んでみると、「やったこと」と「うまくいったこと」が分かれているのは自然に感じる。AIが自分の曖昧な要望を、項目に翻訳してくれている。
「スコープ外」の欄も効いていました。ログインはいらない、同期もいらない、PDF出力もいらない——やらないことが書いてあると、やることの輪郭がはっきりする。
💡 完成形と設計図の違い
前回までの記事では、AIに頼むと「できあがったもの」が返ってきました。コピーして保存して開けば動く。
今回返ってきたのは「こう動くべきだ」という文書です。まだ何も動かない。
でも、「ひとこと欄はいらないな」と思ったら、その行を消すだけです。「カレンダー表示もほしいな」と思ったら、スコープ外から移動するだけ。コードだったら、どこを触ればいいのかわからなかったかもしれません。仕様書は日本語なので、直したいところがそのまま直せます。
この仕様書を持って、もう一度AIに「これをHTMLで作ってください」と頼めば、コードが返ってきます。設計図を挟んだぶん手間は増えますが、そのかわり「思ってたのと違った」が起きにくい。
完成形をいきなりもらうのが向いている場面もあるし、一度設計図で確認してから進めたい場面もある。自分の「こうしたい」がまだぼんやりしているときほど、設計図のほうが合うのかもしれません。
🌤️ こういう場面に合いそうです
作りたいものがぼんやりあるけれど、いきなりコードで返されると判断しづらい。そういうとき、仕様書という形がちょうどよかったです。
やりたいことがはっきりしていて、すぐ動くものがほしい場面なら、仕様書を挟まず完成形を頼んだほうが速い。
作る前に一枚の地図をもらう感じに近いかもしれません。地図があると、道を歩いているときに「いま自分がどこにいるか」がわかる。
🌙 おわりに
まだ動かない。でも、読むと画面が浮かぶ。
完成形をもらうことばかり考えていたので、この距離感は少し新鮮でした。
答えは、もらう前に眺めるくらいが、ちょうどいいこともあるようです。
あとがき
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
これすごくいいかもですね。
ツール作ったりするときに、動作仕様書をしっかり作っておくと開発中も楽だし、作り終わったあとのマニュアル作成でも使えそう。
今度作るとき試してみたくなりました!
よければご活用ください〜。
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