【癸亥】誰にも届かない気がしていた人
冬の丘の湖で、
静かに水面を見つめている人がいた。
雪はまだ降っていない。
でも空気は、
もう冬の奥へ沈み始めていた。
その人は、
何も言わなかった。
ただ、
深い水の揺れだけを、
ずっと感じていた。
癸亥の人は、
誰にも届かない気がしていた。
言葉にしても、
うまく伝わらない。
こころを見せても、
本当に触れられない。
そんな感覚を、
ずっと抱えていた。
だから、
静かになった。
奥へ沈んだ。
わかってもらう事より、
ひとりで抱える方を選んできた。
周りからは、
「あの人は優しい」
「静かな人」
「不思議と落ち着く」
と思われる。
でも本当は、
ずっと、
誰かに見つけてほしかった。
こころの奥まで、
触れてほしかった。
本当は、
安心して甘えたかった。
深く考えなくても、
頑張って察しなくても、
そのままで居たかった。
癸亥。
静かな雨水と、
冬の深い海。
境界を溶かしながら、
こころの奥へ流れていく干支。
だから、
全部入ってきてしまった。
誰かの痛みも、
孤独も、
言葉にならない気配も、
奥まで響いてしまった。
癸亥は、
ひとりで沈み続けるためだけの命じゃない。
安心した場所で、
ようやくこころをほどきながら、
静かな水へ還っていく命だから。


🌿癸亥のこころの基礎体温
静寂
共鳴
深さ
純粋さ
🌿癸亥の絶対NG
・騒音
・粗暴さ
・感情の押し付け
・ひとりの時間が無いこと
