【庚申】強くなり続けるしかなかった人
秋の丘の岩場で、
風を受けながら、
遠くを見つめている人がいた。
冷たい空気の中でも、
その人は、
まっすぐ立っていた。
傷ついても、
転んでも、
立ち止まる気はなかった。
庚申の人は、
弱さを見せるのが怖かった。
迷い。
不安。
寂しさ。
そういうものを見せた瞬間、
壊される気がしていた。
だから、
強くなった。
負けないように、
飲み込まれないように、
誰より先に立ち上がってきた。
周りからは、
「あの人は強い」
「頭が切れる」
「何でも出来る」
と思われる。
でも本当は、
ずっと、
安心して気を抜ける場所を探していた。
戦わなくても、
警戒しなくても、
そのままで居られる場所を探していた。
本当は、
誰かに守られたかった。
何も構えないまま、
笑っていたかった。
ひとりで全部背負わなくても、
ここに居たかった。
庚申。
鋼の金と、
秋の果てへ向かう申の金。
鋭く動きながら、
変化の中を生き抜いていく干支。
だから、
止まれなかった。
弱っている姿を見せる前に、
先に立ち上がってきた。
崩れそうな空気を見ると、
自分が強くならなきゃと思ってしまった。
庚申は、
強く在り続けるためだけの命じゃない。
安心した場所で、
ようやく鎧を下ろしながら、
本当の呼吸へ戻っていく命だから。
🌿庚申のこころの基礎体温
探究
知性
変化
好奇心
🌿庚申の絶対NG
・思考停止
・退屈
・管理
・自由な探究の妨害
辛酉へ



