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本棚の記憶〜③左馬助の恋と娘たちの謎

『本棚の記憶』シリーズの第3回目は加藤廣の「本能寺三部作」。文庫本だと、「信長の棺(上下2冊)」、「秀吉の枷(上中下3冊)」、「明智左馬助の恋(上下2冊)」の計7冊、長編だ。

30歳、双子が生まれた翌日

上司から異動を言い渡された。販売から広告へ、神戸から姫路へ。同じ新聞社の中でも、扱うものも、付き合う相手も、評価される軸もまるで違う仕事。傍から見たらどっちも"営業っぽい"で片付けられるけど、中にいる人間からすると違う会社に行くくらい全然違う。

世界遺産・姫路城のある姫路市を中心に西播磨と但馬エリアの広範囲を担当した。

姫路は豊臣秀吉の中国大返しにも大きく関わる軍師・黒田官兵衛ゆかりの地でもある。

3部作。信長、秀吉とくれば、、、

そのタイミングで、加藤廣の「本能寺三部作」を読み始めた。視点を変えながら本能寺の変を掘り起こす構成になっている。

信長、秀吉ときたら、次は家康やろ、と勝手に思ってたら、まさかの明智。しかも光秀の娘婿で「恋」て。ちょっと拍子抜けしたけど、最後は泣いてしまった記憶がある。史実とミステリーが織り交ざった名作だと思う。

今思えば、30歳前後というのは転機だらけだった。家族が増えて、仕事も変わって、そんな中で、天下人たちの転換点を描いた物語を読んでいたというのも面白い。歴史に触れる機会が増えた姫路にいたから手に取っただけかもしれない。

構想15年、という重み

著者の加藤廣さんは75歳でこのシリーズで作家デビューした。しかも構想15年らしい。そうなると60歳前後から少しずつ物語を温め続けていたということになる。人生の積み重ねに合わせて、新しいインプットを続けてきたことでこんな大作になったのでは、と勝手に想像する。

今、これまでの自分の記事を読み返しながら、こういう構成にしよう、この記事とこの記事は繋がりそうやな、と考えている自分がいる。振り返っているだけのはずが、読み返すたびに新しい繋がりに気づいて、、ちょっとした発見に近い。

インプットとアウトプットの繰り返し

転職してもうすぐ3年。新しい世界や価値観に触れることで、自然にインプットが増えてきた。4月からnoteを書き始めてアウトプットしてるはずが、新しく積みあがっていく感覚もある。

振り返ることと、積み上げることは、思っていたより地続きなのかもしれない。

本能寺の変はいまでも謎が多い。物語の中でも、はっきりとは示されなかった。それでいい気もしている。

あとがき

双子の娘は今、高校生になった。あの頃生まれたばかりだった二人が、すっかり大きくなった。

姫路にいた頃、まさかこんな時間が来るとは想像もしていなかった。

明智左馬助のように、恋はしてるんだろうか。そのへんは何も教えてくれない。本能寺の変のように謎は深まるばかりだが、それでいい気もする。

丹波攻めを行った光秀もこの景色見たのかな@先日訪れた丹波篠山市の里山風景

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