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shimakoneko
【詩】落語家
枯れた花木に水をやる
来年もまた綺麗に咲いておくれよと
自然の雨でも良いだろう
花なんて物は勝手に咲いて勝手に散るもんだ
確かにそうだけど
愛情込めて水をやれば早く咲くかも知れない
馬鹿言っちゃいけないよ
咲く時期も決まってるんだ
桜だったら春
向日葵だったら夏
コスモスなら秋
椿なら冬ってもんだ
あらあんた案外花好きね
すらすらと良く出たもんだ
あったりめぇだ
モテる男の予備知識よ
花ってのは良いね季節が知れて
どうして人は花を愛でるんだろうね
知る訳ないだろうそんな事
人によってそれぞれ見方が違う
でも良いだろうね
花が美しいと気分が晴れるし
そうだな
でももう見たくない時もあるもんだ
急にどうしたの
それはどんな時だい
一緒に見てくれる人が
もういない時だ
それは悲しいね
私はあんたと見れるならどんな花も好きさ
そうだな
そうだ茶にしよう染み垂れちゃしょうがねぇ
今日は特上の団子がある
お団子
わたし好きよ花より
それじゃあ
花より団子ってもんだな
お後が宜しい様で
独り正座して座る老人が重い腰を叩いて立上がる
仏壇に手を合わせてこう言った
そんなお前が居なければ
花も枯れるばかりだ
「落語家の独り言」
