ココだけ地球
久しく忘れていた言葉だ
忘れていたということは「今は必要ない」「そこに落ち込んでいない」と、いうことなので、大変よい状態であるということになるのだが、久しぶりに思い出しだしたので、思い出しついでに書いてみようと思う
ココだけ地球…とは、その言葉の通り孤独を意味する
数年前、・・・もっと前になるか?
まだわたしが実家近くに住んでいたころ、土日が嫌いな時期があった
平日は仕事をしていたので当然ながら人と関わる時間があり、孤独を感じている場合でも、考えることもなかった。にもかかわらず、土日になると途端に自分の周囲が静かになって…ものすごい孤独にさいなまれることがあった
当時住んでいたのは戸建ての一軒家で、窓の内側に障子戸があるカーテンのいらない昔ながらの家だった。部屋の中はその障子と襖に囲まれていたので、白く明るい部屋だった。にもかかわらず、それが逆にシン・・・として外の音さえ感じられない錯覚をうんだ。実際には遠くの車の音が時折聞こえてくるのだが、なにせ田舎の夜は静かだ。夜になると外の音は閉店よろしく頻繁ではなくなるので生活音しか耳に入ってこなくなる
電話もなく、会話もなく、静まり返ったその部屋にいると、障子の向こうは実は「砂漠ではないのか?」とか、真っ暗闇の中にこの家だけがぼやん、と「浮かんでいるのではないか?」などとありもしない不安が湧いてきた。それをわたしは「ココだけ地球」と呼んでいたのだ
当時、家族がいなかったわけではない。が、幼い家族は早々に寝てしまうものだし、思いのほか友達がいなかったことに気づく。いや、いなかったわけではない。それぞれに事情があり、それぞれの生活をしていただけのことなのだろうが、その時のわたしにはマイナス要素しかなく、人の都合など受け入れられる余裕がなかったのだ
幼い家族は会話が成り立たないわけでもなかったのだが、その当時のわたしは、なにか深くてしんみりとした大人の会話を望んでいた。寝物語や読み聞かせの続きではない、建設的な物語を求めていた
以来、土日はなるべく友達と過ごすことにした。出不精のわたしは自分からどこかに出掛けることもなかったが、もともと家にいることが好きなわたしは、週末は代わる代わる友達を呼んで手料理を披露することにした。料理はそれほど好きではなかったが、もともと手先が器用だったのか、実は素質があったのか(なんておこがましいが)、必然的にレパートリーは増えた
出不精だが、ひとりは苦手・・・・なんて不合理なプライドか。ゆえに「ココだけ地球」が存在したのだろう
それからも時々「ココだけ地球」にみまわれた。どうやって解消してきたのかはほとんど覚えていないが、あの頃は用もないのに電話したり、やたらとメールをしたりしていた気がする。そんな時にnoteがあったならもっと違っていたかもしれない
だが暗い生活はそうは続かない。あの頃は脱出できないと思っていた暗闇の殻の中、半分鬱だったんじゃないかと疑える部分もある。そんな30代前後、本当ならもっと楽しんでもよかった時期、あまり記憶がないのは必死だったからだろうか
わたしの幼い家族は年子で、当時は「大変ね」とよく声をかけられた。それでも当事者的にはそうとは感じておらずに「ちゃんと覚えていられる」はずと思い込んでいた。だが、思い起こしてみると「なにをどうして」「なにを食べさせ」「なにを記録(記憶)」しようとしていたのか、さっぱりなのだ
だからものすごく損した感が残る
きっと大事なこと忘れちゃってるんだろうなぁって残念感がある
だから、孫ができると気持ちが違うのだろうかと、思ったり
だが、幼い家族ももはや幼いままではいないし、時間が経つにつれ、新しい出会いがあり、生まれた土地を離れ今に至る。そして今、わたしは孫が出来るような年齢(または環境)になるまでの間、通らなくてはならない分岐点にさしかかっている
幼い家族は成長して大人になった。そしていずれ巣立つ。そうしたらまた「ココだけ地球」がやってくるかもしれない。現実に一日の生活の中、ひとりの時間が増えているのでもう、そこまでやってきているのかもしれない
が、幸いここには生活音以外の音が届くし、あの頃よりも通信機関も豊富になった。それに、少し前から小さな家族が増えた。小さな家族は話をすることもなく、ただひたすらにもふもふの身体でじゃれてくる。時折かわいらしく鳴いたり、こちらの都合を考えずに食を要求したり、ふんふんと甘えたりする。だが、ただそれだけのことでも自分を頼りにしている存在があるというだけで、ココが沈黙にひたることはない。なんてステキなことか
なにを言いたいのか、尻切れトンボな文になってしまったが、わたしの中には未だ「ココだけ地球」は存在する。またそこに行くこともあるかもしれない。が、きっとあの頃より、電話や意味のないメールではないうまい解消ができるだろうと思う
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とにかく今は、やり遂げることを目標にしています
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