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40代じゃなくても人は狂う

高野です。今週の金曜、渋谷で狂うお誘いです。

「40代になると中年男性は狂う」という話がよく流れてくる。
そりゃそうだ。
どこぞの大統領も狂ってる。
20代の金子も狂っている。

「魚の四文屋」でマグロの中落ちを頼む金子

おれたちは全員どうしようもない。
僕らくらいの年齢になると、バンドを続けることは「メンバーの人生もめちゃくちゃにする」こととほとんど同義だ。

昔バズってたヒョウリ・タカハシオワリカラの言葉を思い出す。

バンドの曲作りって、笑っちゃうくらい効率が悪い。
僕らみたいな多動なポンコツたちは、あーでもないこうでもないと、一曲できるのに数ヶ月かかる。
AIじゃつくれない「ゼロイチ」ってものが本当にあるんだろうか。
あったとして、たどり着けるのだろうか。
オリジナルなんかどこにもない。
そう自嘲してるうちにシンギュラリティに完全敗北するかもしれない。

何年も週一でお茶割り飲みながら中年男性が集まっている。
もはやリハーサルというより、リハビリなのかもしれない。
ギリギリ狂わないためか。狂うためなのか。

犬ちゃんもカメラ目線

不完全で未完成な衝動を創作だと言い切れるほど己に酔えたことはない。
自分たちの楽曲を人前で披露するとか、俯瞰で見ると爆発四散したくなる。
それでも最高の夜ってのが確かにあるから何十年もやめられない。
ドパガキをバカにできない。

先延ばししまくって、ようやく重い腰を上げて、生活を崩して過集中して、はじめて目指すベクトルが見えてくる。
偏りや尖り、理解してもらえない性癖、アンバランスな異形にこそワクワクすると痛感する。
ラーメンと一緒だ。完成度よりストレンジな異形オルタナこそ本質だ。少なくとも自分にとっては。

「橋本さんって"てへぺろ"の人だから」
金子がそう鋭利に突っ込む。

七輪とサンマにゴキゲンな金子

そうだね、人前に出るとリスクが発生するよね。
肥大した自意識を露出する以上、バカにされるリスクも責任も発生する。
己の排泄物で誰かを救済したいなどという烏滸おこがましい気持ちはとうにない。大昔はあったかもな…。それでも、自分たちや誰かの人生がクレイジーになるきっかけになってくれたらとはちょっと願っている。
生きていく困難さに比べたら、音楽は狂いたくなるくらいに楽しいからだ。40代じゃなくても、狂っていい。

ボアズでの最後のライブ観に来てくれたみんな

とはいえ普通でいたくないと尖った音を出してきたのに、まともなフリを週5で繰り返さないと暮らせない東京って本当に魔界都市だ。いつのまにやら青春や恋愛が似合う年頃は遥か彼方に去り、髪も薄くなり白髪が増えた。
おれは戦争反対だ。しょうもないバカもできないなんて、最悪だ。

昨今、娯楽を選んでいるのではなく、選ばされていると感じるときがある。提示してくるアルゴリズムおすすめをスワイプし続ける行為は文化的衰退に他ならない…あんなに必死こいてタコシェとか入り浸っていたのに。ドヤ顔老害ムーブしたかったけど、エロそうなおねいさんをダブルタップする自分はもうスマホに操られた屍生人ゾンビなのかもしれない。

臆病な自尊心と尊大な羞恥心の寓話サンゲツキは決して他人事ではない。虎になれただけ、あの主人公はかなりマシだろう。何もしないことを肯定するためにSNSは最適化されている。

完璧主義という名の怠惰で何もできなくなる人っているよね。俺とか。
思えば失敗によって凡人だと証明されるのを恐れ挑戦を回避してきた人生だった。恥をかくことを拒絶して安全圏から何もしなかった。今や生活を人質に取られ、魂も財布の中身も確実に痩せ細っている。無料だからと可処分時間をショート動画アテンション・ポルノに奪われて、文化や趣味嗜好を選ぶ余裕など残されていない。
これが奴らのシャブ漬け大作戦か?綺麗事が露悪に敗北しかけた世界で、それでも我々はみっともないダンスを踊る。
なぜか?楽しいからだ。

いつだってこういう夜を繰り返したい

孤独こそ輝き、てへぺろが終わり、瞬間が永遠に、嘘が本当になる。
それがライブだ。
40代になってからこそバンドは楽しい。
ともに狂ってみないか。

ゲスバンド企画『MAKELOVE春』

4月17日、金曜日。

オシリペンペンズ / 古山菜の花 / ゲスバンド
辿り着ける人は、その選択を誇ってほしい。


オシリペンペンズ

予測を裏切り続ける脱臼したリズム。
六本弦の化物、中林キララの超・絶・技・巧ギター。
石井モタコの内臓を掻き回す咆哮アジテーション

古山菜の花

我々が弾き語りの女性アーティストを自主企画に呼ぶのはかなり珍しい。
今すぐにでも呼ぶべきだと思ったし、何より自分たちが見たかった。
声・楽器・言葉すべてが音楽のような人だ。
話題になった楽曲だけじゃなく、奥ゆかしい空気感やキャラクターや巧みな演奏も含め、至近距離で体現できるのは今のうちだ。
きっとあっという間に日本のスターダムを駆け上がることだろう。
あ、うちらの時は騒いでいいけど、演奏の邪魔とか粗相しないでね。
頼んだぞ、大人ども。

そして我々、ゲスバンド

はじめはただデカくて速い音を出していた。
それしかできなかった。
今はどうなんだろう?
少しずつ音楽の面白さと深さ、気持ちよさの秘密に、
何周も遅れて気づいてきた。
12年ぶりのフルアルバム「STANDING OVATION」
大好評ありがたい。
我々も喜んで酒の肴、ビートと狂騒の奴隷となろう。
メガヒットセトリでお届けする。

別に脱ぐ必要はないです

二度とは起こらない、この三組が交差する奇跡の企画力を褒めちぎってほしい。みなさんが重い腰をあげて週末の渋谷にたどり着き、坂を登り、階段を下りる、その蛮勇に敬意を表したい。
ライブハウスにたどり着く行為は、システムへの決定的な叛逆レイジに他ならない。
春のなんかさ。初夏のなんかね。

4/17(金)@渋谷La.mama
ゲスバンド企画「MAKELOVE春」
op 18:30 / st 19:30
前売り ¥3500 当日 ¥4000
(+1drink ¥700 or 2drink ¥1100)

-act-
オシリペンペンズ / 古山菜の花 / ゲスバンド

〜予約はこちらから〜

まともじゃなくなろう。

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