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「仕事を休んでリフレッシュ」は大間違い?パパになるあなたに知ってほしい、男性育休のリアルな中身

「妻が妊娠した。生まれてから育休を取ろうか迷うけれど、実際何をするんだろう?」
もしあなたが育休を、仕事を離れて少しのんびりできる「休暇」だと思っているなら、今すぐその認識をアップデートする必要があります。
総育児休暇取得期間:1年5ヶ月の産婦人科医・産業医の私の視点から言えば、男性育休はリフレッシュのための休みではなく、あなたとパートナーが新設した家庭という組織の「実務研修期間」です。

1. 育休は「休暇」ではない。家庭の実務を引き受ける時間

国や企業が男性育休を勧める時代になり、取得するハードルは下がってきました。しかし、大切なのは「取るか取らないか」ではなく「取ったあと、家の中で何をするか」です。
本気で育児に向き合った場合、赤ちゃんが産まれて家に迎えた入れたその日から、夜通しぐっすり眠れる日はなくなります。
頻回なおむつ替え、24時間体制の授乳サポート、それに加えて家事。育休とは、仕事を休んで自由時間を満喫する期間ではなく、家事・育児という過酷な実務の「主戦力」として1から学ぶための時間です。もし「昼まで寝られる」「趣味の時間が持てる」という発想のまま育休に入れば、同じ家にいる妻の負担と孤独感を倍増させるだけになってしまいます。
過去に元岸田総理が発言した「育休中のリスキリング」は夫婦のみで育児をする場合には無理と思って差し支えありません。育児は労働と違って1日8時間では終わってくれません。空いた時間(やっと子供が昼寝をしてくれた、夜寝かしつけに成功したあとの短い時間)は休む時間に当てないと体力が持たないはずです。

2. 産後の妻は「全治約1年の大怪我」の状態。大黒柱ではなく「潤滑油」に徹する

育休を本気で考えるうえで、絶対に知っておいてほしいのが「産後の女性の心身のダメージ」です。個人差はありますが、出産によって傷ついた母体が回復するには数ヶ月から約1年程度かかります。
産後で体力回復がまだの状態で育児に疲弊した妻から、時には「もう邪魔だから仕事に行って」と強い言葉をぶつけられることもあるかもしれません。
しかし、そこで言葉通りに「じゃあ仕事に戻るわ」となげやりになるべきではありません。寝不足と満身創痍の状態で余裕がない妻の言葉を額面通りに受け取らず、グッと堪えて話を聴く。自分が主役になろうとするのではなく、家庭がうまく回るための「潤滑油」に徹する。何が大変で、今何が足りていないのかを観察し、自分の役割を柔軟に変えていく忍耐力こそが、育休中の父親に求められる姿勢であり、産後の女性をサポートするためのスキルです。
ただし、この夫のスキルや姿勢は簡単なものではなく、非常にストレスフルなのも事実です。しかし、夫をケアする仕組みがまだ整えられておらず、孤独に耐えて本気で戦っている育休パパのメンタルは放置されているに近い状態です。

3. 育休はゴールじゃない。復帰後も続く「両立生活」の土台を作る

慣れない育児と家事、産後の妻のケアを同時にこなし、自分も睡眠不足になる。会社ではそれなりに戦力だったのに、家では全然役に立てない――。父親の側もまた、強い無力感や孤独を抱えることがあります。それほど男性育休は「重い」制度です。
だからこそ、この期間を「大変だったけれど、いい経験になった休み」としてあなたの育児を終わらせてはいけません。
育休が終わっても、子育てが終わるわけではないからです。保育園の送迎、子どもの突然の発熱、家庭内の役割分担など、復帰後も仕事と育児を両立させる本番は続いていきます。育休の本当の意味は、育休の期間だけ頑張ることではなく、その後の人生も継続して家庭にコミットするための「持続可能な土台」を夫婦で作ることにあります。

まとめ:単なるお休みにしないために、今からできる覚悟

男性育休は、ただ数日間家にいるための制度ではなく、家庭の中での自分の立ち位置を「手伝う人」から「当事者」へ変えるためのものです。
慣れない毎日に孤独や無力感を抱えるかもしれませんが、それはあなたが「ただのおやすみとしての休暇」ではなく、リアルな育児と向き合っている証拠です。
仕事を離れる期間を単なる休暇にせず、夫婦でこれからの長い子育てをしていくための出発点にしていきましょう。その覚悟を持って臨む育休は、あなたのこれからの家族の形を間違いなく強くしてくれます。

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