ディープラーニングの応用例#6:自然言語処理ーRNN・Attention・Transformerで何が変わったのか
自然言語処理の手法
自然言語処理の手法は、単語の並びを扱う単純なモデルから、文脈全体を理解する高度なモデルへと進化してきました。ここでは、ディープラーニングを中心に、その流れを整理します。
RNN・LSTMによる言語処理
Word2Vecなどによって単語をベクトル化できるようになると、その次の課題は「文の流れをどう扱うか」でした。
この問題に対する解決策として登場したのが RNN(再帰型ニューラルネットワーク) です。
RNNは、単語を順番に処理しながら過去の情報を内部状態として保持できます。
さらに改良された LSTM や GRU では、
長期依存関係の保持
文全体を踏まえた理解
が可能になりました。
この仕組みは、ニューラル機械翻訳の初期モデルでも中心的な役割を果たしました。
ニューラル機械翻訳の進化
ニューラル機械翻訳(Neural Machine Translation, NMT)は、
「入力文 → 内部表現 → 出力文」というエンコーダ・デコーダ構造を用いて翻訳を行います。
従来の翻訳手法と比べ、
文全体の意味を考慮できる
より自然な訳文が生成できる
という点で大きな進歩がありました。
ただし、RNNベースのNMTには、
長文での性能低下
並列処理が難しい
といった課題も残されていました。
Attention(アテンション)とTransformer(トランスフォーマー)の登場
RNN系手法の限界を大きく超えたのが、Attention(アテンション) と Transformer(トランスフォーマー) の登場です。Attentionは、文章全体の中から「今の処理にとって重要な単語」を動的に選び出す仕組みで、長距離の依存関係も直接扱えるようにしました。
Transformerは、このAttentionを中核に据え、RNNのような逐次処理を不要にしたモデル構造です。これにより、
入力全体を一度に処理できる
並列計算が可能
大規模データでの学習が現実的になる
といった利点が生まれました。現在の自然言語処理では、Transformer系モデルが事実上の標準となっています。

文脈理解の高度化
これらの手法の進化によって、自然言語処理は単なる「単語の並びの処理」から、文脈や意味を理解する処理へと進化しました。単語単体ではなく、前後関係や文章全体を踏まえて意味を捉えられるようになったことで、
より自然な翻訳
文脈に沿った要約
一貫性のある文章生成
が可能になっています。
文脈理解の高度化とLLMへの接続
また、これらの手法の積み重ねにより、自然言語処理は、
単語単位の処理
文単位の理解
文書全体の意味把握
へと進化しました。
この文脈理解の高度化が、次回記事で紹介する 大規模自然言語モデル(LLM) の基盤となっています。
RNNやLSTMについての記事はこちらからどうぞ
AttenntionとTransfomerの記事はこちらからどうぞ
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