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詩|ブルーな夏

夏の音ってこんなに静かだっけ
君が言う
くもり空なのに
日傘をさして

セミの声も聞こえない
祭りばやしの稽古も聞こえない
はしゃぐ子どもの声も聞こえない
なんだか奇妙な夏だね

暑さから守られた要塞みたいなビルで
エアコンで冷えきった足を華奢な靴に押しこんで
君は夏を過ごす

寝ていたかったのにと言う君を
無理やり連れ出した
くもりだから日焼けもしないし まあいいけど
なんて
君はうかない顔で

ひとけのない観覧車
しだいにひろがる景色
あの店もあのビルもミニチュアになってゆく

隣のゴンドラが
くるんと視界から消える
天辺てっぺんに到達!
はしゃいで動画を撮る僕に
まるで子どもだねと
君はようやく少し笑った


隣のアウトレットの
君の好きだったパンケーキ屋はなくなっていて
気に入ったワンピースはセール対象外

隣の店から
ミセスの「青と夏」がきこえる
青と夏じゃなく
ただのブルーな夏だな
力なく笑う君


どうしたらもっと
楽しそうに笑ってくれるんだろう
今でもよくわからない
すごく長く 一緒にいるのに


君が大好きだよ
今度はそうだ
海へ行こうよ
青い 青い
抜けるようなブルーを見に




シロクマ文芸部に久しぶりに参加します。


タイトル画像は「三井アウトレットパーク仙台港」の観覧車。暑くても元気いっぱいの長男と行って来ました。気に入った服がセール対象外でブルーになったのは私です(笑)

bonobos「Cruisin' Cruisin'」は最近はまって何度も聴いていて、この夏のテーマ曲みたいになってます。気だるく癒してくれるんですよ。。


暑くて気だるくてブルーになりそうな夏ですが、どうぞお元気で。時々笑顔で。


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