自分あらば「好き」語り・その4——m-flo
木曜日は自分の「好き」を語る『自分あらば「好き」語り』。今回は第4回として、音楽ユニット・m-floについて綴ります。
音の未来から来た人たち
m-floは、1ボーカル・1MC・1DJから成るユニットとして1998年にデビューしました。私が彼らの音楽と出会ったのは2001年。新卒の内定者懇親会で出会った同期の男子が教えてくれた一曲──『come again』がきっかけでした。
この曲は、まるで未来から届いた音楽のようでした。2ステップ、エレクトロ、ヒップホップ、R&Bが絶妙に融合した☆TAKU TAKAHASHIのトラック。LISAの透明感あるボーカルに、VERBALの軽やかなフロウ。「こんなかっこいい音楽があるのか」と、衝撃を受けたのを今も鮮明に覚えています。CDジャケットのデザインも、当時の私にはとても斬新でした。
この曲を覚えている方も多いのではないでしょうか。『come again』は当時のカネボウ化粧品「テスティモ」のCMソングで、テレビで頻繁に流れていた楽曲です。CMには藤原紀香、瀬戸朝香、加藤あいの3人が出演していました。
ただ当時の私は、ライブに通う習慣がなかったため、本格的にファンとしてのめり込むのはもう少し先のことになります。
ちなみに、VERBALはクリスチャンで、自身の信仰を扱った書籍も出したと聞いて、私も買って読んでいます。
LISA脱退とCCCDの衝撃
2002年にLISAが脱退し、m-floは2人体制でゲストアーティストとコラボする「loves」シリーズをスタート。2004年にリリースされたアルバム『ASTROMANTIC』もそのひとつですが、この作品がCCCD(コピーコントロールCD)での発売だったことには驚きました。
CCCDとは、2000年代初頭に違法コピー防止を目的として導入されたCD形式。当時の私は、音楽をパソコンに取り込んで聴くスタイルが主だったため、CCCDの登場には困惑しました。結果として、このタイミングでm-floから少し距離を置くようになります。
とはいえ、「loves」時代の代表曲のひとつである『miss you』(m-flo loves melody. & Ryohei)は、のちの『SQUARE ONE』ツアーで一夜限りの復帰を果たしたmelody.の歌声で聴くことになり、時を超えた感動がありました。
ライブに足を運ぶようになった頃
2008年に活動を休止していたm-floが、2012年に再始動。もうCCCDを心配する必要もなくなり、「久しぶりに聴いてみよう」と手に取ったアルバムが『SQUARE ONE』でした。
これがまた衝撃的。ゲストボーカルを迎えるスタイルを維持しつつ、匿名性を導入することで先入観なくサウンドを楽しませる仕掛け。そして、その音楽自体も非常に先進的でした。
(ちなみにMVに登場する渋谷、東急の駅がまだ地上だった頃ですね。懐かしい…!)
ライブにも行きたくなって申し込んだ『SQUARE ONE』ツアー幕張公演が、私にとって初めてのm-floライブでした。
その後も、2013年『NEVEN』、2014年『FUTURE IS WOW』と、新たなフェーズのm-floを体感し続け、完全に夢中に。年末恒例のオールナイトイベント『BONENKAI』にも毎年足を運ぶようになりました。
ちなみに2013年には、VERBALがビジネス書を出版しています。多才ぶりに驚かされますね。
LISAの帰還、そして『KYO』
2016年末、『BONENKAI』の直後のことでした。VERBALが交通事故に遭い、一時活動を休止します。この事態を受けて、LISAがVERBALの代打としてTAKUと共にステージに立つという出来事がありました。この再共演が、3人の絆を再び深めるきっかけとなります。そして2017年末、m-floは正式にLISAの復帰を発表。
そして2017年末、m-floは正式にLISAの復帰を発表。2018年には3人体制でのシングル『the tripod e.p.2』をリリースし、2019年には復活後初のアルバム『KYO』を発表。表現の幅はさらに広がり、アニメーションを用いたMVも増えていきました。
LISAを含むm-floを生で聴ける日が来るなんて――そう思っていた私は、『20th Anniversary Live “KYO”』の開催を知ってすぐにチケットを申し込み、Zepp Tokyoへ。セットリストには、Tripodも、lovesも、第3期の楽曲も、そしてもちろん『come again』もありました。
ライブには行かなくなったけれど
そこに襲ってきたのがコロナ禍でした。そもそもライブが中止になったり、解禁となっても声出しができなかったり(余談ですが、そういえばそれを逆手に取ったのが打首獄門同好会の『筋肉マイフレンド』でしたね)、残念ながら、再びライブからは足が遠のいてしまいました。
そしてすっかり、音楽といえば配信とYouTubeの時代になりました。m-floの公式チャンネルを登録して、今もさまざまなMVを楽しんでいます。
m-floが今もなお、新しい音楽を届けてくれていること。それは私にとって静かな喜びです。彼らの音楽はいつだって時代の一歩先を行っていて、聴くたびに「かっこいいとは、こういうこと」と思わせてくれます。
これからも、変わらず、好きであり続ける存在です。

