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人生は、本当にドラマティックだ

アクシデントで仕事を休んだ。
ああ、人生って本当に何があるのかわからない。

昨日まで「明日はこれをして、次にあれをして」と、未来は細かく区切られていたのに、今日になって突然、それが全部白紙になった。
誰かが悪いわけでも、私が怠けたわけでもない。ただ、予定外の出来事が起きただけ。それだけで、人生は簡単に方向を変える。

休む理由を説明しながら、どこかで申し訳なさを探している自分がいた。日本で生きていると、休むことにはいつも理由が必要だ。しかも、その理由は「仕方なかったですね」と他人に許可される必要がある。

電話を切ったあと、部屋に残ったのは、静けさだった。
通勤の音も、仕事の通知もない。代わりに聞こえるのは、冷蔵庫の低い唸り声と、外を走る車の気配だけ。

ぽっかり空いた時間は、最初は不安を連れてくる。
「今日の遅れを、私は取り戻せるんだろうか」
そんな考えが、勝手に増殖する。

でも、しばらくすると、その不安は別の顔を見せる。
時間が、私を急かさない。誰にも追われない。今日だけは、成果も効率も無視で良い。

ベッドに腰掛けて、窓の外を見る。
雲は、私の都合なんて一切気にせず、ゆっくり流れていた。
ああ、世界は今日も普通に回っている。
私が止まっても、世界は止まらない。

私は雲のように漂う。
働いていない。生産性もない。誰かに褒められることもない。
なのに、生きてる感じがした。
呼吸をして、痛みを感じて、時間の流れを意識する。
普段は見過ごしているものが、輪郭を持って戻ってくる。

人生は、思ったよりもコントロールできない。
それは怖いことでもあるけれど、同時に救いでもある。
全部を自分の責任にしなくていい。
時には、流れに押し流される日があってもいい。

アクシデントで仕事を休んだ。
それだけの一日だった。
だけど、こうして振り返ると、確かに今日もドラマの一話だったと思う。

明日、また日常に戻る。
予定は埋まり、私はまた忙しくなるだろう。
それでも、今日の空白を、少しだけ覚えていたい。

人生は、何があるかわからない。
だからこそ、毎日はドラマティックだ。
派手じゃなくても、静かでも、確かにここに、物語はある。

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