在宅訪問薬剤師あるある#72「冷蔵庫が空っぽ問題」

冷所保存の薬をしまおうと、いつものように冷蔵庫をお借りしました。
「あれ…?最近、ご飯は食べられていますか?」
冷蔵庫の中には調味料が少しあるだけで、食べ物がほとんど入っていませんでした。
お話を伺うと、「食欲がなくてね…。買い物へ行く気力も湧かないの。」とのこと。
以前は料理が好きで、こまめに買い物へ行き、自炊を楽しんでいたそうです。しかし体力や気力の低下とともに、その当たり前だった生活が少しずつ難しくなっていました。
さらに室温を確認すると、なんと30℃!!
「30度もあったのね…。だから食欲が落ちていたのかもしれないわ。」
暑さも食欲低下の大きな原因の一つです。
そこでケアマネジャーさんに相談し、配食サービスを利用することにしました。栄養バランスの取れたお弁当なら、無理に料理をしなくても安心して食事ができます。そして、昼間は冷房も使うようお伝えしました。
数週間後に訪問すると、「お弁当を頼むようになってから、ちゃんと食べられるようになったの。冷房もつけるようにしたら体が楽になったわ。」と、穏やかな笑顔を見せてくださいました。
在宅訪問薬剤師は、薬を届けるだけではありません。
冷蔵庫の中やお部屋の環境から、その人の暮らしの変化に気づき、多職種と連携しながら支えていきます。
小さな気づきが、その人らしい毎日を守る大きな一歩になることもあるのです。🌿💊
