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国際ロマンス詐欺|詐欺だと気づいたその瞬間

⚠️ぼくの顔が、変わった夜

ぼくがこの顔になった夜の話をするね――


はじめに

ぼくは、はち。
ぼくは注意マークの⚠️黄色い三角クッション「うっかり八兵衛、騙されましたで帖」は“彼女”が騙された体験を、ぼく(はち)の視点で記録したnoteです

語り手は、ぼく「はち⚠️」がつとめます


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あの夜、彼女に起きたこと

ぼくがこの顔になった夜――
彼女はスマホを見つめてた。

ここ最近の、楽しそうな笑顔はどこにもない。
瞬きもせずに何度も画面をスクロールしてたかと思うと
慌てたように立ち上がって、テーブルのパソコンを起動した。

ふいに、その手が止まったとき。
独り言を言わない彼女の、呟くような声が聞こえた。

「え。これって……。」
「え?」


ぼくの顔が、今みたいになったのは、このとき。
“あ、これ、詐欺だ”って、彼女が気づいたその瞬間

どこか信じたくないと思いながらも、
これまでが全部嘘だったとわかった顔。

空は白みはじめていたけれど、電気はついたままだった。
そのあとの沈黙が、ぼくはちょっと怖かった。

ほんとうに静かだったんだ。
ときどき、マウスのカチッていう音だけが聞こえてた。

ふいに彼女がスマホを取った。
押した番号は、110。

警察相談専用ダイヤルは「#9110」
110でも案内してくれますが、詐欺の相談は、こっちがスムーズです。
注意してね。


朝日が気になりはじめたころ、
彼女は電気を消して、静かに寝室へ向かった
スマホをしっかり握ったまま

ぼくはクッションだから、ただついていくしかなかったけど
彼女にぎゅっとされながら
ぼくはきっと、彼女の声を聴き漏らさないって、決めたんだ。


詐欺師のスキル(手口)

しばらくして、“彼女”はポツポツ話しだした。

今思えば、視野狭窄っていう状態だったんだろうね…。
「とにかく支払わなければ」って思っていたんだって

彼女は約65万円≒0.14BTCを使っていて
そのお金で稼いだ偽の額
440万円≒0.16BTCを引き出す為
「税金」と称して請求された
77万円を払ってしまってた
合計142万円≒0.3BTC
※1BTC≒473万の頃

ー「妻は送金取引記録をアカウントマネージャに送ります」
ー「妻は心配しなくていい。私たちは一緒に何とかして解決できる」
※原文まま

そう、“彼女”はいつの間にか「妻」と呼ばれていた。
あの頃、“彼女”は、付き合いたての期間限定浮かれポンチを存分に愉しんでしまえって思ってたんだって…。
本当にどうかしてたってめっちゃ恥ずかしがってる。
ぼく、ぎゅうってされて、つぶれちゃうよー。

だけど、これだけで終わらなかった
その直後に届いたメッセージでは、さらに100万近くのお金を払えという

ー「妻のBTCアカウントが違反を検出しました保障金の20%を支払う必要がある」
ー「妻は心配しなくていい私たちは一緒に何とかして解決できる」
※原文まま

▪️詐欺師が「妻」と呼ぶことで特別感や親密さを演出(=好意バイアスを強化)
▪️恐怖を煽りつつ「私たちは一緒に解決できる」と安心させる(=共犯関係を演出)
▪️送金直後に「さらに追加で払え」という二重請求型の詐欺手口


すべて詐欺のスキルだというのに
プチパニックになった“彼女”を落ち着かせるのも詐欺師だというのだから
恐ろしいやら可笑しいやら

静かだったその夜、彼女が調べていた検索ワードは――
「関税」「仮想通貨」「国税庁」
そこで、なぜかヒットしたのは、弁護士事務所の広告の数々

「え。これって……。」
「え?」

そこで、ようやく気づいた。

・同じような詐欺被害の情報は、すでにたくさん公開されていたこと
・頻繁なやり取りで思考を奪う手口 ️・「時間をかけて信用させる詐欺」が存在すること
・「心の育っていない」「柔らかい」ところ(トラウマ)を巧妙に突いてくること
・様々な心理攻撃を仕掛けてくること

詐欺師の言う“保障金”とやらを
彼女は支払わなかった。

情報を得て、最悪の事態は、ここで止まった。


詐欺られる前に戻っても

騙された記憶がない状態でなら、
きっと何度でも騙されると思う
なんどシミュレーションしても、
そうなるっていうんだ

ぼく、驚いちゃった。

“彼女”が言うにはね
「こころ」には、育ちが遅くて未熟なところ
柔らかいところ、優しいところ
一度傷ついて、修復してるところっていうのが、誰にでもあって
そこを狙われたら、ひとたまりもないって。

悔しいけど
詐欺師はね、そういう場所を見つけるのが、ほんとうに上手いんだよ。って。

演出された親密さにすっかり操られちゃった
ずいぶんいいようにされたよねぇ
彼女は、ため息まじりに笑って、
ぼくを撫でた

でも、あのときの彼女と今の彼女は、
もう違う。
違和感を、見逃さないよう
ちゃんと行動できるようになった。

それは、これからの彼女にとって、
確かな力になっていく。


このプロローグで、
ぼくがいちばん伝えたかったのはね。

「知って」いたら、小さな違和感にも気づけるかもしれないってこと。
好意バイアスとか、詐欺スキルに目をふさがれませんように。

そして――

すっごく大変なことが起きても
“彼女”はいま、ちゃんと笑えてるってこと。

それが、ぼくがここで話したかったことだよ。


“彼女”が「妻」って呼ばれてたことも、
送金したあとに「もっと払え」って言われたことも、
そのときの細かいやり取りも――

ほんとうは、たくさん、たくさんある。

それはね、
このあと、本編でちゃんと、書いていくよ!

ぼくはそばで見てたから
ぜんぶ、知ってるからね。


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