怪談 「深夜に来るんじゃない!」
免許を取ったばかりの友人
早速買ったクルマを運転したくて、夜のドライブに誘われた
雨の降る中、クルマは海岸線を走り鎌倉方面へ
ファミレスで食事をして雑談しているうちに、時間はもう23時近くになっていた
帰りがけ、当時ちょっと話題になっていた「お化けトンネル」を見に行ってみようということになった
雨はまだ降り続いていた
深夜の鎌倉は街中とは違い薄暗い
細い路地を通り、クルマはゆっくりと暗いトンネルへ
そして、トンネルを抜けたその瞬間
バシャッ!
大きな音とともに
フロントガラスに水が叩きつけられた
「わーっ!」「おーっ!」
思わず声が出てしまった友人と自分
正体はすぐにわかった
切り通しの木々に溜まっていた雨水が、一気に上から落ちてきただけだった
なんてことはない
ただの雨水だ
⋯なのに
「こんな深夜に来るんじゃない!」
誰かに強く叱られたような気がして背筋がゾクッとした
怒りの主は誰だったのだろう?
戦時中にこのトンネルを掘った兵隊さん?
それとも大昔の武将とか?
当然、分かるはずもないこと
だけど、ひとつだけ言えることがある
「雨が降る深夜には鎌倉のトンネルには行かないほうがいい」
それは間違いない気がする

あの「バシャッ!」という音と水
ただの雨水だったのだろうか?
以上⋯もうかなり昔の怖かった思い出である
💭怖かった話🌀🔚
