CLAUDE.mdにオーウェルの文章6原則を足したら、AIの文章が読み疲れしなくなった
AIに文章を書かせると、なんとなく読み疲れする。意味は通っているのに、無駄に長くて、同じ言い回しが続いて、妙にもったいぶっている。禁止ワードのリストで削る対策は前に書きましたが、今回は逆に「1行足すだけ」で効いたやり方を紹介します。
足したのは、ジョージ・オーウェルが80年近く前に書いた文章の6原則です。これをグローバルの `CLAUDE.md` / `AGENTS.md` に貼っただけで、Claude Code や Codex の出力が明らかに読みやすくなりました。
この記事でわかること
オーウェルの文章6原則とは何か
なぜ禁止ワードより「原則を渡す」ほうが効くのか
実際に貼り付けるテキスト(コピペ用)
使ってみて分かった向き・不向き
オーウェルの文章6原則
エッセイ「政治と英語」(1946年)の末尾にある、有名な6つのルールです。もともとは英語の悪文を避けるためのものですが、AIの日本語出力にもそのまま効きます。
見慣れた比喩や決まり文句は使わない
短い言葉で済むなら長い言葉を使わない
削れる言葉があるなら、必ず削る
能動態で書けるなら受動態を使わない
日常語で言い換えられるなら、専門用語・カタカナ語・業界用語を使わない
これらのルールを守ると露骨に無作法になるくらいなら、ルールを破ってよい
ポイントは6番目です。「原則を守るために不自然になるなら破っていい」と最後に逃げ道を用意している。この一文があるおかげで、AIがルールに縛られて逆に硬い文章を書く事故が起きにくくなります。
なぜ「削る」より「足す」が効いたのか
禁止ワードリスト(「魅力的な」「シームレスに」など)は、特定の単語を潰すやり方です。効果はありますが、リストにない言い回しはすり抜けます。イタチごっこになりがちでした。
一方でオーウェルの6原則は、単語ではなく判断の基準を渡しています。「削れるなら削る」「短い言葉を選ぶ」という原則があると、AIはリストにない表現に対しても自分で判断できる。プロンプトを盛るのではなく、原則を1つ渡すという発想の転換です。
実際に貼り付けるテキスト
グローバルの `~/.claude/CLAUDE.md`(Codexなら `~/.codex/AGENTS.md`)の末尾に、以下をそのまま貼り付けます。
## 文章の原則(オーウェル6原則)
文章を書くときは次の原則に従う。
1. 見慣れた比喩・決まり文句は使わない
2. 短い言葉で済むなら長い言葉を使わない
3. 削れる言葉は必ず削る
4. 能動態で書けるなら受動態を使わない
5. 日常語で言い換えられるなら専門用語・カタカナ語を使わない
6. 上記を守ると露骨に不自然になるくらいなら、破ってよいグローバル設定に入れておくと、プロジェクトをまたいで全部の出力に効きます。ドキュメント生成、コミットメッセージ、READMEの文章、どれも一段すっきりします。
使ってみて分かったこと
効いた場面: 説明文・ドキュメント・記事の下書きなど、人間が読む文章の生成。特に「一文が長くなりがち」な出力に対して、体感でかなり短く締まった文章が返ってくるようになりました。
あまり関係ない場面: コードそのものの生成には影響しません。コメントの文章には少し効きますが、ロジックには関係ないので過度な期待は禁物です。
注意点: 原則5の「専門用語を避ける」が強く効きすぎると、技術記事で必要な用語まで言い換えてしまうことがあります。技術文書を書かせるプロジェクトでは、6番目の「破ってよい」があるおかげでほどよく緩みますが、それでも気になるなら「技術用語は残す」と一文足すと安定しました。
まとめ
オーウェルの文章6原則を `CLAUDE.md` / `AGENTS.md` に貼るだけで、AIの文章が読み疲れしなくなる
禁止ワードで「削る」より、原則を渡して「判断させる」ほうがすり抜けに強い
コピペ用テキストはこの記事の通り。まずはグローバル設定に入れて全プロジェクトで試すのがおすすめ
次に文章生成をAIに任せるとき、プロンプトを盛る前に原則を1つ渡してみてください。1行の差で読み心地が変わります。
