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ハコベル×UPSIDER|社会インフラを担うエンジニアリングの面白さと組織のあり方

”物流の「次」を発明する”をミッションに、物流業界の課題解決に挑むハコベル。社会インフラ領域に挑むやりがいをエンジニア目線で深掘りすべく、同様に社会インフラ領域に向き合う企業との対談をお届けします。

今回は、”挑戦者を支える世界的な金融プラットフォームを創る”をミッションに掲げ、金融業界に向き合う株式会社UPSIDER(以下、UPSIDER)のVPoE・泉雄介氏と、ハコベルVPoEの丸山の対談です。
泉氏はUPSIDERへの参画前、ハコベルが分社独立する前のラクスルでCTOを務めていました。ラクスル時代にも接点があったお二人の対談、ぜひご覧ください。

株式会社UPSIDER
VPoE
泉 雄介

アメリカの音楽大学を卒業後、メディア制作会社で作曲家として勤務したのち、システム開発で起業。モルガン・スタンレー証券会社でのシステム開発や、ディー・エヌ・エーにてリードエンジニア、ラクスル取締役CTOを経て、株式会社UPSIDERに入社。

ハコベル株式会社
システム開発部長 / VPoE
丸山 佳郎

大学を卒業後、制作会社にてディレクター・エンジニアとして6年間Web制作に携わる。その後、ラクスルに入社し物流マッチングプラットフォーム・DXシステムである「ハコベルコネクト」の開発を牽引。2021年よりテックリード、2022年より開発チームマネージャー、2025年にVPoEに就任。

まずはお二人それぞれの、社会インフラ領域へのチャレンジの背景を伺わせてください。

ハコベル 丸山(以下、丸山):私は元々、受託の制作会社がキャリアのスタートでした。いくつものプロダクトを次々と作っていくという立場で、それはそれで面白かった一方、「作って終わり」という感覚もあったんです。エンジニアとしてある程度経験を積んだ頃、もう少し腰を据えて、価値を積み上げていくような開発をやってみたいと思うようになりました。それを実現できる環境として着目したのが、レガシーな領域です。
こうした領域って、プロダクトや機能に対して、何年という単位でどう価値に繋げていくかというように中長期で事業に向き合える環境だとも言えるんです。そういう向き合い方をしてみたかったというのが一番ですね。

UPSIDER 泉氏(以下、泉):BtoBの領域、それも金融で何かチャレンジをしたいという想いは実はずっとありました。バックグラウンドとして金融業界出身というのもありますし、あらゆる業界の共通の経営課題、みんなが悩むのは「お金」のことなんですよね。ラクスル時代も金融領域には注目していたんですが、その頃にUPSIDERという新たなチャレンジをしている企業とご縁があり、まさに金融とITで、やりたかったことができるじゃん!ということでジョインしました。

僕の体感として、BtoBというのはある意味シビアな領域です。操作感とか好みももちろん大事な要素ですが、最終的に「経済合理性」で判断される。丸山さんの言う「価値の積み上げ」っていうのもまさにそれですよね。価値が積み上がって経済合理性が実現されれば良いので、今日明日で判断されるわけではないし、逆に、特定のユーザーにすごく支持されても経済合理性がなければ淘汰されてしまいます。

丸山:BtoBのシステムという切り口で言えば、1日の中でコアに使われるシステムが多く、ユーザーの1日においてより欠かせないものになりやすい感覚もありますね。toCのサービスで1日5〜6時間使うってあんまりないじゃないですか。業務として何時間も使うという意味で、どれだけ価値があるかとか使いやすさ、ストレスのなさなどは、結構シビアですし面白いところだと感じますね。

事業におけるテクノロジーの役割を、どのように捉えていらっしゃいますか。

丸山:ハコベルのシステムって、泉さんもご存知の通り、導入して使いこなしていただけるようになるまで、お客様との対話がかなり重要なんですよね。ユーザーさんが最初から求めているわけではない場合もあって、むしろ「電話とFAXで長年成立してきたから、別にいらないよ」みたいな(笑)。これはレガシーな領域に向けてだからこそなのかなと思うのですが、同じくレガシーな印象のある金融領域に取り組むUPSIDERのプロダクトは、そのあたりはどうですか?

泉:これが、実はあんまりそのハードルはないんです。びっくりするくらい。
もちろん、「支払い.com」のようなサービスの導入にあたってはオペレーションコストはあるかもしれないけれど、法人カードなどは、今まで挑戦したくてもできなかったスタートアップや中堅・中小企業(※)に新たな機会を提供できるサービスだというのが大きいかもしれないですね。
※UPSIDERの各種サービスは、スタートアップや中小企業を中心に支持を集め、現在では上場企業や大企業にも多数導入されています。

ハコベルというかラクスルの話になるんですが・・・(笑)、UPSIDERがやっていることって、ラクスルと共通点があると感じています。というのも、どちらも「テックタッチとハイタッチの歪みが大きい」領域なんですよ。
融資にせよ印刷にせよ、営業は大きい案件を優先したいじゃないですか。でも、世の中には当然、スタートアップや中小企業からの資金調達ニーズもあるし、街のパン屋さんがチラシを100枚刷りたいです、っていうニーズもある。こういうニーズはこれまで「営業がパワーをかける(ハイタッチ)ほどじゃないから」と取り残されてしまっていたんだと思うんです。ここに、テクノロジーの力で応えられるようにするのが僕らですね。

ラクスルの話になっちゃいましたが(笑)、ハコベルは本当に導入大変だったよね。だからまず社内の配車サービスの方で使ってもらったり、お客様の社内で現場を見せていただいたりね。

丸山:今はオンラインの打ち合わせも増えましたが、それでもやっぱり、お客様との打ち合わせはエンジニアも参加することも多いですし、エンジニアでもほとんどのメンバーが現場に行った経験があるというのは今も変わらないです。

やっぱり、長年培ってきた形があって、それで一定回っているわけですよね、物流業界。もちろん2024年問題など解決すべき課題はあるものの、これまで現場の皆さんが本当に努力して支えてきた。そこに「このシステム入れたら楽になりますよ!」ってドヤ顔で行っても、机上の空論だし、抵抗されて当然というか・・・。現場の皆さんがどういう流れでその業務にあたっていて、何が一番の負担なのか。その理解の解像度を上げることはハコベルがたどり着いた開発スタイルであり、こだわりですし、これゆえの手触り感はやりがいですよね。

最初にすごく導入に抵抗感を示されていたお客様がいらっしゃったんですが、良いフィードバックもご意見も全部お伺いして向き合っていくうちに先方の社内でハコベルのシステム活用が浸透していって。最後には「こんなに業務改善が進みました」という事例として先方の社内報で取り上げていただいたことがあるんです。これはやっぱり忘れられないし、そもそもその社内報に出たよって教えていただけるくらい、一体になれていたのは嬉しかったですね。

先ほどの泉さんのお話だと、UPSIDERが「既存の業界構造ではできなかったことを実現する」のだとすれば、ハコベルは掘り下げると「システムでユーザーを楽にする、その積み重ねで業界が抱える課題にアプローチする」という立ち位置と言えるかもしれません。、現場の方の業務を最適化する欠かせないシステムとして浸透し、結果として変革が起きる・・・という感じでしょうか。

そういった想いのもと、エンジニア組織に対してはどのように向き合われていますか?

丸山:先ほどの通り、ハコベルは職種にこだわらず、価値提供にフルコミットできる集団でありたいと考えています。誤解を恐れずに言えば、最終的には技術は手段です。誰の何をどう解決するのか?にフォーカスできる組織作りに取り組んでいます。

それが持続的なカルチャーになるように仕組みにも落とし込んでいて、セールスとCSとエンジニアとの定例会議も設けています。嬉しいフィードバックも直接届きますし、逆に耳の痛いフィードバックもそのまま、全部届きます。こういう情報をオープンにすることは、組織としてはかなり大事にしていますね。
もちろんスタートアップとしては足元の動きも重要ですから、その目線と長期目線のバランスをとることは日々意識していますが。仕様書通りにコードを書くだけじゃつまらないかな、という感覚はあります。

また、縦と横の両方の観点が重要だと感じていて、縦 = 個々の事業やプロダクトに深くコミットして、スピード感を持って開発を進めていくコアチームと、横 = プロダクト間の連携やシステム全体としての最適化を進めていく横断チーム、といった形で事業やプロダクトの成長を支えることができる組織を目指しています。

泉さんはUPSIDERのエンジニア組織にどのように向き合っていますか?

泉:私も誤解を恐れずに言うんですが、金融においては、システムそのものがサービスだと思います。エンジニアがいないと始まらないし、システムが売り物。トランザクションがこれだけわんさか起きている中で、絶対に落とせないけれど、機能追加もしないと競合に勝てない。逆に、トラブルが起きる時も概ねシステム起因だったりするので、責任も重い。技術力そのものが事業価値に直結するんですよね。

ハコベルの「物流」という領域は、物理的にモノが動く世界ですが、金融は情報産業なんです。送金でも別に現金は運ばなくて、数字のデータのやりとり。だからIT、インフォメーションテクノロジーとの親和性はとても高くて、新しい要件がきた時に、技術的な面から考えてそれが事業のブレイクスルーになることもあります
という前提があって、組織のコンセプトとしては「忍者と侍」という考え方でやっています。
俊敏でスピード感ある開発を担う「忍者」と、正確性やセキュリティ、ディフェンスの強い「侍」というイメージです。
ユーザーのペインをラピッドに解決していく、機能的にこうした方がお客様が喜んでくれる、という考え方でプロダクトの開発をするチームと、処理の効率化やスケーラビリティを考えたり台帳の管理をいかに正確性を担保してやるかを考えてディフェンスを強化するチームとでは、カラーは明確にありますね。両方支え合っているというか、守るものが違うと思います。

だからエンジニア組織でも、そのメンバーをどちらにアサインした方がワークするかを考えたり、逆にちょっと冒険したいというメンバーには他方のチームでチャレンジしてもらったりもしますね。

▽忍者と侍について、泉氏が語っている動画はこちら

なるほど。両社ともに成長中のフェーズで、これから組織をまとめる立場の方も生まれてくるかと思います。そんな、これからのリーダー像はどのようにイメージされていますか?

泉:これから出てくるリーダーは、2つを兼ね備えていないといけないでしょうね。裏側の仕組みがこう動いているから、表ではこの機能は実現可能だな、逆にこれはちょっと難しいな、と判断できる必要があるし、逆もまたしかりです。両方を知っている方が、打ち手の幅は広がるわけですし、これからはハイブリッドで両方できる人がリーダーとして活躍するだろうなと感じます。
ドメインへの興味と理解、技術的な興味を両方持って、忍者と侍のお互いがリスペクトできる状態を組織としても目指しています

丸山:ハコベルは、プロダクトへのオーナーシップが強いことが求められます。これはリーダーに限らず、メンバーもそうですね。
言われたものを作って終わりではなくて、誰の何を解決するのか、本質的に価値があるのか、というところに向き合って考えていくことが必要です。こういう価値提供をすればこうなる、それが自分たちのプロダクトだ、という意識を強く持つことが求められるチームですね。

先ほど泉さんからリスペクトというお話がありましたが、謙虚さと尊敬は、ポジションに限らずすごく大切だと思っています。
伝統的な産業のDXをやっていると、エンジニアからすると「なんでこうなっているの?」みたいなことって、どうしてもあるんです。それでも紐解いていくと、いろんな理由や関係性があって今の形になっている、とか。それを「こう使えばいいじゃん、以上」ではなくて、「何でこうなっているんだろう?」と誠実に謙虚さを持ってやっていけるかどうかが重要ですし、そういう考え方で取り組める方と働きたいですね。

泉:物流も金融も、ドメインが特に深くて、想像がしにくいんですよね。お客様のイメージがつかないと、全く見当違いのものを作ってしまう可能性がある。そういう意味で、プロダクトメイキングの場としてはシビアだし、物流業界をDXできるんだったら、多分どこでも通用するんじゃないか、と。それくらい深いと思います。

丸山:ここではあまり具体的には言えないですが、失敗も散々してきましたからね。これまでの失敗を経て今の考え方になっていますが、やはり、こちらの思い込みとかイメージだけで作ったものはだいたい使われないです。

泉:UPSIDERにもありますよ、失敗。「こういう機能あったらいいよね」とリリースしたけど、案外使われなくて、でも消せないくらいには一部のユーザーに使っていただいている・・・とか(笑)。
いかにユーザーに近い目線でプロダクトを企画し、ラピッドにいろんなものを作って、失敗して、気づきを得て改善させて・・・というサイクルは変わらないと思いますね。

ありがとうございます!最後に、今後の展望とエンジニアの方々へのメッセージをお願いします。

泉:物流も金融も、まだまだテクノロジーによるイノベーションがたくさん起こせる領域だと思うんですね。
金融って、地味な領域って思われがちですが、先ほどの話のように、テックタッチにすることで役立つ領域がたくさん作れるはず。
特に金利が復活した今のタイミングだからこそ、銀行が収益を上げやすくなって、これまで融通しきれなかったところに融通してくれるようになると思うんです。なぜなら、金利をきちんと得られるから。そういう時代がやってきたからこそ、正しく挑戦者たちに投資をして、リスクマネーを作っていくようにすることが、金融に置かれている一番の命題だと思っています。

ただ、今までのやり方をそのまま踏襲しても、なかなか変わらないです。ここからが勝負どころで、かつUPSIDERのように、テクノロジーを使ってこれまで金融にアクセスできなかった人がよりアクセスしやすくなれば、価値提供できる場が絶対に多くなるはずなので、そこで一緒にチャレンジしたい方に加わってもらえたらと。
金融は楽しいですよ。システムを作ること自体が、金融そのものの仕組みを作ることとほぼ同義なので、そういう意味でもやりがいは非常にあると思います。

丸山:物流って、一言で言うとトラックでモノを運んでいるイメージしかないと思うんですが、実際にはその前後を含めて、倉庫の中の話や配車計画と言ってトラックと荷物の組み合わせ最適の話だったりもあって、とても広い。それに対して我々はこれまで、いくつかのプロダクトラインナップで一つひとつの課題の解決に注力してきました。
今後はそれぞれのプロダクトやサービスの連携、あるいはIoTを含めた他のプレイヤーさんとの連携など、社内外問わず様々な連携を通じて、物流全体に対してもっとアプローチをかけていくというフェーズに入ります。

そういう意味で、まだまだ物流って踏み込める部分がたくさんありますし、事業も伸び代が大きい。さらに、物流は物理的にモノがある世界なので、現実世界をもっと良くしていくという手触り感も大きい領域です。物流という領域は今後世の中においてますます目立つ存在になっていくと思いますから、そういうところにコミットしたい、事業にフォーカスしたいというエンジニアの方とぜひチャレンジしていきたいですね。

泉:両方、それぞれ言いたいことを言ってしまったね。ただ、両方ともなかなか消えることのない産業だと思います。人類が滅びない限り絶対なくならない(笑)

丸山:そうですね、人類の歴史の相当初期からあって、今後も続いていく業界でしょうね(笑)

泉:それだけ重要な、すごい発明と言える業界だと思います!

お二人とも、貴重な対談をありがとうございました!

ハコベルとUPSIDERでは、それぞれ積極的に人材を募集中です。
ご興味をお持ちいただいた方はぜひ以下の採用ページをご覧ください!

▽ハコベルの採用情報はこちら
https://hacobell.notion.site/engineer-entrancebook

▽UPSIDERの採用情報はこちら
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