静けさの湯。単純泉という、地味でやさしい奇跡
今まで温泉を選ぶときに、"単純泉"を避けていた
他の泉質のように「分かりやすい面白味」がないからだ
塩化物泉のように、塩っぽかったり
重曹泉のように、ぬるっと柔らかかったり
硫黄泉のように、白濁で卵臭があったり
炭酸泉のように、泡が付着してしっとりしたり
酸性泉のように、ピリッとしたり
含鉄線のように、鉄っぽかったり
こういう目立った"温泉です!"って感じがない
地味。そこら辺のスパ銭の湯と何が違うの?と思ってしまうほどに。
ただ、地味だけど圧倒的にやさしい。
酸性もアルカリ性も穏やかで肌トラブルになりにくいし、成分濃度が低いから長湯してものぼせにくい
肌が悪くなりやすく、長湯が得意ではないけど長湯に憧れる僕にはピッタリだったのだ
肌トラブルや湯当たりは、銭湯でも起きにくい
だって水道水を加熱しているんだから
じゃあ単純泉も銭湯も変わらないような気がする
答えはノーだ
ここは温泉の力が十分に発揮される。
単純泉といえど、温泉だ。
水道水にはない微量の天然ミネラル成分が、身体を刺激せずじんわり整える。
乾燥や肌荒れを起きにくくしたり、体を芯から持続的に保温したり。
表面的にだけ温めて冷めやすい銭湯とは、やはり違うのだ。
こうなると――――、
単純泉に行きたくなる
下呂、湯布院、道後
日本三大単純泉に思いを馳せるのも、悪くない
