炊いたんが好き
炊いたんが好き
料理本には出てこない「炊いたん」
関西独特のやわらかい表現、「炊いたん」
かぼちゃの炊いたん、大根の炊いたん。
炊くは煮るで、炊いたんは煮たものという意味だけど、「煮物」とはやっぱり違う。
炊いたんは、炊いたんなのだ。
おだしやしょうゆ、みりんで、ことこと炊く。
落とし蓋をして、弱火でゆっくり炊く時間なんてもう大好き。
「煮物」よりも、あたたかくて、生活感があって、ちょっぴり可愛い響きの炊いたん。
もらった野菜を、なんとなく豚コマと一緒に炊いてみた、のその「炊いてみた」の表現も好き。
そういう時、「煮てみたんです」とか「煮物にした」とか言うのはちょっと違う。しっくりこない。
炊いたんの、あの可愛らしさがない。
料理中もちょっぴりわくわくさせてくれる、炊いたん。愛しい炊いたん。
だからわたしは、煮物と言い直されても、
炊いたんと言い続けます。
