「編み物をしていると心が落ち着く」手仕事と健康の意外な関係
どうして私は毎日、編み物をしているのだろう
気がつけば、今日もお昼ごはんの片付けが終わると、自然と手が編み棒を探しています。
今取り組んでいるのは、風工房さんの本を参考にした編み込み模様の丸ヨークセーター。
毛糸はハマナカアメリーを選びました。柔らかな色合いが重なっていく様子を見ているだけで、なんだか心が満たされていきます。
考えてみると、私が編み物を続けている理由は、単に「セーターが欲しいから」だけではないような気がします。
むしろ、編んでいる時間そのものが、私にとって大切な何かになっているのです。
思えば、この手仕事好きは母譲りです。
母は自宅でよく洋裁や編み物をしていて、その傍らで私も小さな端切れをいじったり、余った毛糸を巻いたりして遊んでいました。
あの頃の、針と糸が触れ合う静かな音や、母の手元をじっと見つめていた時間が、今の私の中にちゃんと残っているのだと思います。
手を動かす時間が、忙しい頭を休ませてくれる
編み物をしている間、不思議と頭の中がすっと静かになります。
表目、裏目、模様編みの色を替えるタイミング——指先に集中していると、その他の考えごとが自然と後ろに退いていくのです。
これは私だけの感覚ではないようで、手を使う作業には気持ちを落ち着かせる働きがあるとよく言われます。
忙しい毎日の中で、頭では「あれもしなくちゃ、これも気になる」と、いろいろな用事がぐるぐる巡っていることがあります。
そんな時こそ、編み物の時間が助けてくれます。
一目一目を編み進めるのは、決して速い作業ではありません。
けれど、その「ゆっくりさ」こそが良いのだと、最近つくづく感じています。
効率や結果を急がず、ただ今この一目に集中する。
そうしているうちに、いつのまにか肩の力が抜けて、呼吸も深くなっているのに気づきます。
編み込み模様のように、色を替えながら模様を組み立てていく作業は特に、次にどの色を使うかを考えながら手を動かすので、雑念が入り込む隙がないのかもしれません。
家にこもっているだけではない「手仕事のある暮らし」
「編み物」と聞くと、家にこもって黙々と作業しているイメージを持たれるかもしれません。
でも私にとっては、決してそれだけではないのです。
編み物をしながら考えるのは、この毛糸でどんな色合わせにしようか、次はどんな作品に挑戦しようか、といった小さな楽しみのこと。
紅茶を淹れながら編む時間もあれば、お気に入りの本を傍らに置いて、ページをめくる合間に少しずつ編み進める時間もあります。
そうやって、日々のいろいろな楽しみと編み物がゆるやかに繋がっているのです。
そして何より、こうして手を動かしながら過ごす暮らしの心地よさを、同じように感じている方と分かち合いたいという気持ちがあります。
アクセサリー作りでシルバーや天然石に触れる時間も、編み物で毛糸に触れる時間も、私にとってはどちらも「手仕事のある暮らし」の一部です。
素材は違っても、手を動かして何かを生み出す喜びは同じだと感じています。
もし同じように、手仕事のある毎日を大切にされている方がいらっしゃったら、ぜひお話ししてみたいです。
編んでいる毛糸のこと、参考にしている本のこと、そんな何気ないやりとりから、新しいつながりが生まれたら嬉しいなと思っています。

これからは、体だけでなく心も健やかに暮らしたい
年齢を重ねるにつれて、体の健康にはもちろん気を配るようになりました。
けれど最近特に感じているのは、心の健やかさもまた、日々の暮らしの中でこそ育まれるものだということです。
編み物をしている時間は、私にとって心を整えるための、大切な習慣になりました。
特別なことをしているわけではありません。
ただ静かに座って、糸と針に向き合っているだけです。けれどその積み重ねが、日々の気持ちの安定につながっているように思います。
これからも、季節の移ろいを感じながら、庭仕事や、お茶の時間や、旅先での出会いを楽しみつつ、その合間に編み物やアクセサリー作りといった手仕事の時間を大切にしていきたいと思っています。
体も心も、無理をせず、自分のペースで整えていく。
そんな暮らし方を、これから出会う皆さまとも一緒に紡いでいけたら幸せです。

