【現場と業界の実情】接骨院の『保険』って何?
「接骨院は保険が使えるから安い」
「整体って保険が使えないんでしょ?」
これらは非常に良く聞く話です。
今回は、この『保険』とは一体何なのか。
そして、なぜ私があえて保険を使わない整体院という形を選んだのかについて、現場の視点からお話しします。
そもそも、保険が使えるのは『接骨院』
まず前提として、保険施術が行えるのは接骨院(整骨院)です。
(※豆知識として、接骨院と整骨院は呼び方が違うだけで中身は同じ。法律上は「接骨院」という名称のみ認められています。)
その接骨院でよく聞かれる疑問が、次のようなものです。
なぜ毎回同じような施術なのか
なぜ短時間なのか
なぜ何度も通うのか
これらは決して「手を抜いている」からではなく
保険制度そのものの仕組みが大きく関係しています。
保険施術の仕組み
保険施術の前提条件は『ケガ』
接骨院が保険を使えるのは『急性の外傷』
ざっくり言えば『ケガに限る』ということです。
接骨院で勤務しているのは『柔道整復師』という国家資格者であり、保険が取り扱えるのは次の5つに限られます。
骨折(骨が折れた)
脱臼(関節が外れた)
捻挫(関節を捻った)
打撲(ぶつけた)
挫傷(肉離れ)
ここで多くの方が疑問に思うはずです。
「肩こりは?」
「慢性的な腰の痛みは?」
これらは『ケガ』ではないので厳密には保険が使用できないのです。
期間の制限
仮に、その症状がケガであり保険適用だったとします。
では、保険はずっと使えるのか?
答えは「NO」です。
保険は「ケガが治るまで」使うもの。
おおよその場合、その期間は最長6ヶ月程度です。
半年以上治らない場合は、
徒手的な施術では対応できない状態
そもそも『ケガ』ではない慢性症状
と判断されます。
この点から見ても、慢性症状と保険制度は相性が良くありません。
(※重大な骨折など、一部の怪我は6ヶ月以上かかる場合がありますが、これは例外的になります。)
実は「全額が保険」ではない
もう一つ、あまり知られていない事があります。
接骨院で支払う金額のすべてが、「3割負担で安くなっている」わけではありません。
施術内容は、
保険で決められた施術(電気や冷やす・温めるなど)
自費による施術
が混在しています。
たとえば、ケガをして翌日に来院し、2か所を施術した場合の保険点数を合計すると、保険適用分は約3,300円。
その3割負担で自己負担は約1,000円です。
もし初回の施術で合計5,000円支払っていれば、
差額の約4,000円は自費施術ということになります。
(院によって異なります)
「思っていたより、保険で安くなっていない」
そう感じる方も多いのではないでしょうか。
さらに、一度保険で申請した部位は、そのケガが治るまで変更できません。
腰で申請したなら、腰以外は保険では触れないのです。
『保険』を使わない整体院
整体院は、接骨院(整骨院)と異なり、保険は取り扱いません。
なぜ保険施術を行わないのか
先ほどまでの話が、私が保険施術を行わない理由です。
①前提条件が『ケガ』に限られる
②期間の制限がある
③施術部位が限定される
慢性的な症状は、患部だけをほぐしても改善しないことが多い。
腰の痛みの原因が、股関節や膝にあることも珍しくありません。
それでも保険では"腰だけ"しか施術できない。
このもどかしさは、私には耐えられないものでした。
だからこそ、最初から保険を使わない整体院として割り切るという選択をし、全身の状態を改善させるという選択をしました。
保険施術が悪いわけではない
誤解してほしくないのは、
保険の施術そのものが悪いわけではないということです。
急性のケガに対して、早く・安く・的確に対応するためには、保険施術は非常に有効だと思っています。
問題なのは、慢性的な症状にまで無理に保険を当てはめてしまっている、今の構造だと考えています。
私は、長く悩んでいる慢性的な症状に対して、全身を見ながら、本当の原因に向き合いたい。
そのために、
「保険を使わない整体院」というスタイルを選びました。
まとめ
書き始めたら長くなってしまいましたが
接骨院(整骨院)と整体の違い
保険の施術について
急性症状と慢性症状
これらが一つの判断材料になればと思います。
