週刊Geminiと俳句生活🧃vol.6
その日の出来事をGeminiに投げる。
返ってきた俳句の中から、私が「これやな」と思う一句を選ぶ。
一週間分の中から、特に気に入った句だけをここに残していく。
先週は一瞬ポンコツGeminiを見限って有料版チャッピーに俳句記事を任そうかと思っていた。
だけど「AIとはじめてみた」コンテストからの縁。もう一回だけGeminiにチャンスを与えてみる。
今週はへっぽこ俳句になっていないか、否か。

6/28(日)
名を記す 幼き指や 星祭り
娘が短冊に願い事を書いていた。
横からじいじが手伝っている。
私は少し離れたところから、
「はいはい、七夕ですね」
くらいの気持ちで見ていた。
正直、願い事の内容ばかり気にしていた。
プリキュアになりたいのか。
お菓子をたくさん食べたいのか。
それとも、急に現実的に「お金がほしい」とか書き出すのか。
五歳児の願い事は油断ならない。
しばらくして、出来上がった短冊を娘とじいじが見せに来た。
そこで私は、少しびっくりした。
願い事よりも先に、名前が目に入った。
娘が、自分の名前を書いていた。
じいじに教えてもらいながら、初めて自分の名前を短冊に書いたらしい。
そうか。
今日は、願い事を書いた日ではなく、娘が自分の名を記した日だったのか。
短冊に願いを書く。
その前に、自分の名前を書く。
当たり前のようで、五歳の娘にとっては大仕事である。
小さな指で、たどたどしく、自分の名を記す。
それを横でじいじが見ている。
なんだか、思っていたよりも大きな日だった。
星祭り。
空に願いをかける前に、娘はまず、この世界に自分の名前をひとつ書いた。
母、ちょっと感動。
そしてじいじ、なかなか良い仕事をする。

6/29(月)
夏星や 誰にも似ぬと 逝く光(ひかり)
美輪明宏が亡くなった。
正直、かなり衝撃だった。
美輪明宏といえば、私にとっては「亡くなる」という枠にあまり入っていない人だった。
人間なのは分かっている。
分かっているのだが、あまりにも人間離れしていた。
美輪明宏は美輪明宏である。
誰かに似ているとか、何系とか、そういう分類に入らない。
単独ジャンル。
もはや一つの星。
しかも、占い結果が私と同じだった。
つまり、同じ星の元に生まれた人である。
急に勝手な親近感を抱くな、という話だが、抱いてしまうものは仕方ない。
だから訃報を聞いた時、なんだか少し、自分の星の一部が遠くへ行ってしまったような気がした。
美輪明宏の声を思い出す。
『もののけ姫』の、あの声。
「黙れ、小僧」
あの一言だけで、場の空気を全部持っていく声だった。
声に年齢も性別も肩書きも関係ない。
ただ、美輪明宏だった。
なんだか久しぶりに『もののけ姫』を観たくなった。
夏星のように、誰にも似ず、誰にも代わられず、ひとつの光として逝った人。
美輪明宏。
永遠に。

7/1(水)
夏嵐 暴るる娘(こ)らの 歯医者かな
雨の中、娘を歯医者へ連れて行った。
保育園の検診で、
「乳歯に虫歯あり」
と診断されていたからである。
家で私が口を開かせて見ても、歯の一部が黒ずんでいた。
これはもう、素人目にも分かる。
虫歯である。
母、観念。
ということで歯医者へ行ったのだが、娘は怖がって大暴れした。
まあ、分かる。
歯医者は怖い。
大人でも怖い。
私もできれば行きたくない。
しかし虫歯は放置できない。
私は娘を抱っこしたまま、診察台に寝転がった。
もはや治療というより、親子プロレスである。
娘は暴れる。
私は押さえる。
先生は一瞬の隙を狙う。
口を開けた、その一瞬。
そこに薬を塗る。
以上。
本日の歯医者、終了。
いや、終了ではあるが、こちらの消耗がすごい。
抱っこしたまま寝転がって、私ごとベッドから落ちそうになる。
娘の腕が顔面に当たる。
普通に痛い。
虫歯治療のはずが、母の顔面にダメージが入っている。
夏嵐。
外は雨。
診察台の上も嵐。
小さな虫歯ひとつに、親子でここまで荒れるとは思わなかった。
乳歯、侮れない。
さて、今週の俳句は、星が見える日から始まった。
短冊に、初めて自分の名前を書いた小さな星。
そして、誰にも似ない大きな星が、ひとつ旅立ってしまった。
星が見える日は、どこかしんみりしていて、少し綺麗だった。
しかし、大雨の日には星が見えない。
そんな日は、歯医者で娘が大嵐のように暴れる。
空に星が出る日もあれば、診察台の上に夏嵐が吹く日もある。
それが生活である。
今週のGeminiには、はっきり伝えておいた。
これからもポンコツ俳句を詠むようなら、チャッピー有料版に切り替えるぞ、と。
脅しである。
すると、少しマシになった。
五・七・五も前より整い、謎の読みもやや減った気がする。
やればできるではないか。
成長していくAIには、いちいち躾が必要なのかもしれない。
そんなことを学んだ一週間でもあった。
ではまた、来週の俳句生活で。
追記
今気づいたんだけど、
「暴るる娘ら」の「ら」はなんなんだろう。
複数形?
うち娘1人なんだが。
はあー。Gemini...。
ほんまGeminiやな。
まあいっか。
