60代の価値 ─ 昭和の体験を次の世代へ伝えられること
帰省した娘。
「どこの公園も花火禁止だから、実家でやるしかない」
と、うちの敷地で娘の夫、弟、息子2人、それに私も加わり、手持ち花火と噴出花火を楽しみました。
公園は禁止事項がいっぱい
花火だけでなく、ボール遊びや自転車の利用なども制限されている公園が増えました。
以前、おそらく公園から飛んで来た何かによって車のガラスを割られた経験がある私からすれば、公園でいろいろと禁止するのはうなづけます。
しかし……
子供の頃、近所の広っぱでまさに花火、ボール遊び、自転車などをして楽しんだ身でもあるので、残念な気もするのです。
貴重な経験を積む場が減っているなあ、と。
日本はきれい
25年ほど前、中国からの視察団の方々とお話しする機会があったのですが、彼らはこう言いました。
「日本はどこもきれい」
そう言えば、私の子どもの頃、町(私は長崎しか知りませんが)はそれほどきれいではなかったと思います。
立小便は普通にやっていたし、タバコのポイ捨てもあちこちで見られました。
道路には犬か猫のものと思われる糞もよく落ちていて何度か踏みました。
バキュームカーが近くに来ているときは臭かった。
そんな時代でした。
立小便やポイ捨てを条例で禁止する地域が増えたり、散歩中の飼い犬の糞を片付けることがマナーになったりする過程で、公園の禁止事項も増えていったのではないか。
そうした積み重ねによって、日本はきれいな国になったのでしょう。
何かを得れば何かを失う
私たちが海外に行ったとき、そこが汚かったり、マナーがなっていなかったら嫌ですよね。
そういう点では、日本は合格点をもらえる国になったのでしょう。
一方で、やってはいけないことが増え、体験できる機会が減っているように感じます。
公園の禁止事項も、その一因ではないでしょうか。
もちろん、花火は河原やキャンプ場でやりなさい、というのはもっともなことだと思いますが、そんな場所まで行ける子どもは限られているのです。
理想を言えば、コンビニの数くらい、花火やボール遊びが気軽にできる場所があって欲しい。
AIの進展と並行して体験充実の国へ
子どもたちは今、画面の中の世界は豊富に経験しています。
最新のテクノロジーに触れてワクワクすることもあれば、ネット内でいじめに遭ったり、劣等感を味わったりもしているでしょう。
一方で、自然の中で遊んだり、体を使って遊んだりする機会は減っているように感じます。
その点、60代は体験の宝庫。
子どもたちへ伝えられる体験をたくさん持っています。
少しでも、今の子どもたちがそのおもしろさに触れる機会を作ってやりたいですね。
冒頭の花火の件。
風が強く、ろうそくの火がすぐ消えてしまうので、ダンボールで円形の風よけを作り、その中央にろうそくを立てました。
昔からやっていた方法です。
こんなちょっとした知恵も、体験の中で身についたもの。
60代だから伝えられることなのかもしれません。
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