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11歳、親のお金を『手に取った』4日間

#はじめてのお金
っていうタグを見て。
『バイトの初給料』や、
『初めてnoteが売れた日』を、

ぎゅーーーーん!!

と追い越し最前列に来たのが、
『小5のとき、リビングのテーブルの上に置いてあった1000円を盗んでしまった話』
だった。

私はそのお金を使わず机の引き出しに隠して、
4日後親に自白してしこたま殴られた。

お金は足りていた。
私はもともと物欲がなくて、母の日と父の日と家族の誕生日くらいにしかお金を使わない子供だったから。

なのに、1000円を盗んだ。
お金がなくなったことはすぐ親にバレたのに、
4日間黙っていた。

何でそんなことをしたのか、
正直今でもわかってない。

ただ、懺悔備忘録として書き散らすから、
最後まで読んでくれたら嬉しいです。

私には4つ上の兄と、3つ下の妹がいる。

兄の方が厄介なことにソシャゲにハマり、
当時親からお金を盗んで課金をしていた。

何度バレてもまたやった。
母は泣いていた。
父はしこたま兄を殴っていた。

そんな日々の中、
晩御飯の支度中、

私は剥き出しのまま置いてある1000円を見つけた。

私はそれを自分の部屋に持って帰り、
学習机の引き出しの中にしまいこんだ。

「はなちゃんは兄弟の中で一番いいこね」
「はなちゃんはしっかりしてるね」

そう言われていたのに、
私は引き出しの中に親の1000円札を仕舞い込んだ。

心臓に石を詰め込んだような4日間だった。

「置いてあった1000円札知らない?」

と言われて、
「知らない」と嘘を吐いた。

当然だが、疑われたのは兄1人だった。

兄は殴られていた。
私がしたのに。

私は盗んだ1000円を使わなかった。
そのまま引き出しにしまい込んでいた。

眠れなかった。
息を吸うのも怖くなった。
4日目、私は自白した。

自白した時、
「お兄ちゃんが疑われてる時に何で言わなかった」
と殴られた。本当にそうだ。
最低だ。

兄には本当に申し訳ないことをしたと思う。

私はお兄ちゃんが好きだった。
母親のことも父親のことも好きだった。
なのに黙って1000円札を持っていた。

ひどい裏切りだ。

あ。
書いていて気付いた。
そうだ。


私は多分、「家族を裏切りたかった」

小さい頃、
家の中がすごく居心地が悪かったことを覚えている。

兄も妹も外向的な性格で、
明るくて元気で友達が多かった。

その一方、私は本の世界に没頭し、
自分が妄想した世界で物語を作るのが好きだった。

致命的に空気が読めず、
家族団欒より1人の時間がほしかった。

「そんなんだから友達ができないのよ」
「そんなんだと友達ができないよ」

というのが母の口癖だった。
私は生まれつき「悪い子」だった。

私はいい子になりたかった。

私がチョコアイスが食べたくて
妹がいちごプリンが食べたい時、
「妹の好きな方にしよう」と言った。

母の知り合いに会ったら
「母がいつもお世話になっております」
と頭を下げた。

「宿題をしてから遊ぶ」というルールを、
破ったことがなかった。


私の中には常に「褒められたい」と言う気持ちがあり、全ての行動はそれに根ざしていた。

思惑通り、
私は兄弟の中で「一番真面目でいい子」になれた。

でも、「真面目」「いいこ」と褒められるたび、
もっと褒めて欲しいのに息苦しかった。

違うの。
私は優しくないし、
いい子でもないの。
わざとなの。
褒められたくてやったの。
全部、うそなの。

そんな気持ちが常にあった。

実際、
褒められたくていいことをやって何が悪いんだ?
と言う話なのだが、
私は私のことを本当に嘘つきだと思っていた。

今この瞬間までそう思っていた。
そんな自分に今、驚いている。

1000円札を盗んだのは、
ほしくもないのに、
使わないのに盗んだのは、

「本当の私を見てほしい」という
私の気持ちがさせたことなんじゃないだろうか。

『お金を盗む』という、
知る限り最大の悪行をもって、
私はこんなに浅ましい人間なのだと、
責められたかったんじゃないだろうか。

でもいざ盗んだら、
「本当に悪いことをしてしまった」ことで
嫌われたり叱られたりするのが怖くなり、
言い出せなくなったんじゃないかな、

と今の私は思う。

「嘘つきで、思いやりがなくて、裏切り者だ。」

自分のことをそう思い込んでいたら、

本物の嘘つきで思いやりのない裏切り者になってしまった。


私が親のお金を盗んだのはその1回きりだ。

たった1回、されど1回。

この罪は消えることなく、
薄まることもなく、
今も私を責め続けている。

もしあのときの私が目の前にいたら、

「それは違うよね。返しに行こうか。今なら間に合うから」
「君の寂しさはこんなことじゃ伝わらないよ」

と言ってあげたい。

実際には時間は巻き戻らず、
私が盗んで嘘を吐いた4日間のことは、
これからも背負い続けていくしかない。

兄にも両親にも、ごめんなさいって
思い続けるんだと思う。

でも今気付いた、
「裏切り者になりたかった私」のことは、
今日、許してあげようと思う。

#はじめてのお金  に入るのかな、この書き散らし。
主催に委ねます。

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