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なぜシアトルなのか。日本語を武器に働くという選択

生徒さんの中で、シアトルを拠点に日本企業と就職活動をしている方がいる。カリフォルニアやテキサスも日本企業が多いイメージがあるが、どうしてシアトルなのか気になって聞いてみた。

それは「日本語を直接仕事に活かせるチャンスが高いと思う」からだった。

シアトル都市圏には、任天堂やポケモン関連など、日本との関係が深い企業や職種がある。実際、任天堂(拠点はシアトル郊外のレドモンド)の求人では、日本語と英語の高い運用力、日本のビジネス慣習への理解、JLPT N1相当を求める職種が実際に存在する。「趣味の延長で日本語を勉強してきた」というレベルではなく、資格として明記されているのを見ると、こちらまで背筋が伸びる。

もう一つ、日本には行きたいが家族のことを考えて、アメリカに留まりたいという考えもあるそうだ。つまり将来のことを見据えて、シアトルを選択している。

あとは、一般的な会社員の給与に関しては、シアトルは税金が比較的軽い地域だ。シアトルがあるワシントン州には、給与や賃金に対する州の個人所得税がない。そのため、カリフォルニア州やニューヨーク州のように、連邦所得税に加えて州所得税も引かれる地域と比べると、手取りが多くなりやすい。

アメリカの週所得税の比較

(※ただし例外もある。ワシントン州は2025年分から高額な株式売却益などのキャピタルゲインに7%〜9.9%を課税しており、2026年には年収100万ドル超への新たな課税も成立した。「給与所得ゼロ%」は事実だが、「税金が完全にゼロ」ではない点は補足しておきたい。)

年収100,000ドルなら?

仮に給与が10万ドルだった場合、

  • シアトル(ワシントン州) 州所得税 0ドル

  • カリフォルニア州 州所得税が数千ドル〜1万ドル近くになるケースもある(所得や控除によって変わる)

そのため、同じ会社から同じ給料をもらっても、シアトル勤務とロサンゼルス勤務では、年間で数十万円から100万円以上手取りに差が出ることもある。

だからシアトルは人気

例えばAmazonやMicrosoft、任天堂などで年収15万〜20万ドルクラスのエンジニアが働く場合、州所得税が0%、給与水準が高い、という組み合わせは大きな魅力だ。

もちろん、シアトルは家賃や住宅価格が非常に高いので、「税金が安い=生活費も安い」というわけではない。しかし、高収入の人ほど州所得税がない恩恵を受けやすいため、ワシントン州はIT企業や日本企業で働く人に人気がある。

生徒さんの選択は、給与の額面だけでなく、手取り・生活設計・家族という複数の軸で見た「合理的な結論」だったのだと、話を聞きながら思った。

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