寝たきりの子のケア|食事編:誤嚥を減らす4つのポイント
寝たきりの子のケアは、ひとつひとつが本当に大変です。
その中でも食事は、準備も含めて時間がかかりやすく、
毎日の負担になりやすいポイントだと思います。
食べるスピードがゆっくりになったり、
途中で疲れてしまったり、こぼす量が増えたり…。
「前みたいに食べられない」だけで、不安も一気に大きくなりますよね。
今回は、寝たきりの子の食事で特に気をつけたい誤嚥(ごえん)を中心に、安全に食べてもらうためのコツと注意点を、分かりやすくまとめます。
※この記事は一般的なケアの情報です。咳・呼吸の異常・食べ方の急な変化がある場合は、早めに動物病院へ相談してください。
寝たきりの食事でいちばん怖いのは「誤嚥」
寝たきりの子の食事で、いちばん注意したいのが誤嚥です。
誤嚥とは?
本来は食道に入るはずの食べ物や水分が、
誤って気管(肺のほう)に入ってしまうこと。
誤嚥が続くと誤嚥性肺炎につながることもあるため、
「むせるのが増えた」「食後に咳が出る」などがある場合は要注意です。
誤嚥を減らすための4つのポイント
ここだけ押さえるだけでも、事故リスクは下げやすくなります。
① 体勢(姿勢)を整える
横向き寝のまま与えない(誤嚥性肺炎のリスクが上がりやすい)
上半身を起こして“フセ”に近い姿勢を作る
クッションや丸めたバスタオル使用して、胸の下・あごの下を支えるのも良い方法です。
ポイントは、頭が体より少し高く、首が自然な角度になっていること。
首が反りすぎたり、胸がつぶれて呼吸が苦しそうな姿勢は避けた方が良いです。
② 無理にあげない
寝たきりになると、食べムラが出る子も少なくありません。
毎回「完食」を目指しすぎなくて大丈夫です。
口を開けて食べようとする
舌が動く、飲み込む動きが出る
呼吸が落ち着いている
こうした「食べられるサイン」を見ながらあげることが大切です。
無理に口に入れると、むせたり、誤嚥につながりやすくなります。
③ 少量ずつ、ゆっくり
一口量は小さく
口に入れたら、ゴックン(嚥下)を確認してから次の一口
焦って続けて入れない(口の中にたまるのは危険です)
時間がかかりますが、急いでたくさん入れずぎると
誤嚥のリスクが上がります。
④ 食後はしばらく横にしない(20〜30分)
食後すぐ寝かせると、逆流やむせる原因になることがあります。
食後20〜30分は上体を保つ
すぐに寝かせる必要がある場合も、なるべくフセに近い状態になるようにクッションなどで体を支えてあげて様子を見てあげてください
ご飯のカタチ
その子の状態に合わせて、食事の形態は変えてOKです。
ドライをふやかす
ウェットを混ぜる
ペースト状にする
など、「飲み込みやすい形」にしてあげるのがコツです。
※シリンジでの給餌は、量や速度で事故が起きやすいので、
使う場合は、病院でやり方の確認をすると安心です。
ハナ(うちの子)のゴハン
参考までに、寝たきりの長かったハナの食事を紹介します。
うちの子は、ドライフードにウェットフードを少量混ぜて、
まとまりやすい形にしてあげていました。
粒がバラバラだと口からこぼれやすく、
飲み込みも間に合わないことがあったので、
まとまる形にすると食べやすそうでした。
食事のときの体勢は、こんな感じにしていました。
私が床にあぐらで座る
その上で、ハナが伏せに近い姿勢になるように支える(横向きに抱える形)
口元に食器を持っていき、食べてもらう

調子が良いときは、食器にそのままガッツいて食べていました。
ただ、食べ進めると、ごはんが食器の端に移動してしまい、
食べにくそうだったので、食べるたびに中央に寄せてあげていました。
※この抱え方は「うちの子(中型犬)に合った方法」です。
体格によって合う姿勢は変わるので、フセに近い姿勢で
飼い主さんがあげやすい方法がいちばんです。
食事の準備でラクにする
準備も含めて、毎回30分〜1時間くらいかかっていたと思います。
そして、上手に食べられない日は、どうしてもたくさんこぼします。
だからこそ、先回りしておくとラクです。
事前に手元に置くと助かるもの
ティッシュ
ウェットティッシュ(口周り・床拭き用)
タオル(胸やあごの下に入れる用/汚れ拭き用)
こぼれ対策の敷物(ペットシーツや防水シートなど)
「取りに行く手間」が減るだけで、食事のストレスが少し軽くなります。
お水(飲水)も同じくらい誤嚥に注意
最後に大事なこと。
お水も、ごはんと同じくらい誤嚥リスクがあります。
勢いよく飲ませない
体勢を整えてから
少量ずつ、様子を見ながら
を意識してあげてください。
さいごに
ごはんも含め、寝たきりの子のケアは時間がかかります。
体位変換
ごはん
お水
トイレ
など、、、、、
その間にも、こまめに変わった様子がないか確認して、、、、
気づけば、ほぼ1日付きっきりですよね。
今、寝たきりの子のケアをしている飼い主さん、本当に頑張っています。
大切なのは、完璧にやろうとしすぎず、
ポイントを抑えて安全を守りながら、
できる範囲でケアを続けていくことだと思っています。
この記事が、いつも愛犬のことを思い頑張っている飼い主さんの力に
少しでもなれたら嬉しいです。
