寝たきりの子のケア|経験した私が伝えたいポイント(床ずれ、皮膚のケア編)
うちの子は、認知症のサインが出始めてからゆっくりと症状が進行し、
約1年後の17歳頃に寝たきりになりました。
そこから約8ヶ月間、寝たきり生活を頑張ってくれました。
この記事では、
経験した私が考える
『寝たきりの子の看護のポイント(床ずれ・皮膚編)』を
できるだけ分かりやすくご紹介します。
※この記事は、動物看護の視点と私の経験をもとに
「家庭でできる看護」をまとめたものです。
診断や治療方針の決定を行うものではありません。
体調で気になる事があれば動物病院へ相談してください。
褥瘡(床ずれ)予防
寝たきりになると
痩せてきて お肉や筋肉の“クッション”が少なくなる こと、
さらに 寝ている時間が長い ことで、
骨ばっている部分に圧が集中しやすくなります。
その結果、どうしても褥瘡(床ずれ)ができやすくなってしまいます。
いったんできてしまうと治るまで時間がかかり、
痛みや感染のリスクも増えるので、予防することが大切です。
褥瘡(床ずれ)の早期発見のポイント
体位変換のタイミングで
下イラストの『褥瘡のできやすい場所』
の毛を掻き分けて赤みなどがないかチェックする

褥瘡を予防するためには
『ベッド』と『体位変換』が重要になってきます。
ベッド選びのポイント
「柔らかければOK」ではなく
ポイントは 体圧分散 と 清潔を保つことです。
体圧分散できる:体の重みが一点に集中しにくいタイプ
洗えて清潔に保てる:カバーが洗えるのはもちろん、できれば中のマットまで水洗いできると◎
狭すぎない“ゆったりサイズ”:体位変換がやりやすい、少し動いても落ちない
(ただし大きすぎると洗うのが大変なので、無理のない範囲で)
正直、条件が揃う介護用ベッドはそれなりのお値段になります…。
でも、寝たきりの子が1日のほとんどを過ごすのはベッドの上。
無理のない範囲で、できるだけ快適なものを選べると安心です。
動物病院で働いていた際に、この介護用マットを使用していましたが、
カバーだけでなく中のマットまで洗えるのはとても衛生的だなと感じました。
ただ、お値段は少しお高めだと思います。
追加ポイント:クッション・保護グッズの使い方
クッションや枕で 上半身を少し起こし気味 にして、体勢を安定させる
ドーナツ型クッションなどで、骨が当たりやすい部位をピンポイントに保護する
足先が擦れていそうな時は、床ずれ防止のサポーターを検討する
私はペティオのサポーターを使用していました。
ズレにくくて使用感は良かったですが、
つけっぱなしはムレ・鬱血の原因になることがあるので、
使う時は、ときどき外して皮膚の状態(赤み・冷たさ・腫れ)をチェックしてあげてください。
体位変換(寝返りサポート)
理想は「2時間おき」と言われることもありますが、
現実的に難しいですよね...。
私は、タイミングを決めて“習慣化” していました。
タイミング例
朝起きて『おはよー』と声をかける時
オムツを替えた時
ごはんの前
(飼い主さんが)寝る30分前(変えた後は少し様子を見る)
※時間で決めてもOK。大切なのは、負担にならない形で続けることです。
体位変換のポイント
できれば「うつ伏せ(フセ)を経由」して向きを変える
できるだけゆっくり、体を自分の体に密着させるようにすると安定してやりやすい
体がねじれないように注意
大型犬はできれば2人で、頭側とお尻側を同時にゆっくり傾ける
大きめのバスタオル/シーツを体の下に敷いて、“引いて動かす” と負担が減ることもあります
※「難しい」「怖い」と感じる場合は、動物病院で体位変換のやり方を相談してみるのもおすすめです。
体位変換のNG
仰向けを経由する
食後すぐ
※胃捻転や吐き戻しによる誤嚥性肺炎のリスクが高まります
寝たきりの子には
「落ち着く向き/落ち着かない向き」
があることがあります。
落ち着かない時は、
上半身の下にバスタオルやクッションを入れて
少しうつ伏せ気味 にすると、楽になる子もいます。
2)皮膚を清潔に保つ
寝たきりで増えるのが、
おむつかぶれ・尿やけ・皮膚トラブルです。
うちの子も、お尻が赤くなったり、少しかぶれたりしました。
私は「見た目」より「かぶれないこと」を優先して、
お尻まわりをやや広めにバリカンで短くしました。
(ゆるい便が毛につくと、なかなか取れず本当に大変なんですよね…)
見た目は少し気になりましたが、皮膚の状態が見やすくなって、
清潔にしやすくて結果的に良かったです。
とはいえ、寒そうだったり、
フサフサのままいてほしかったり…しますよね。
私みたいに広範囲に短くしなくても、
次のポイントを押さえれば大丈夫です。
皮膚ケアのポイント
陰部、肛門周囲、内股を中心に毛を短くする(汚れが付着しにくい)
拭く時はゴシゴシせず、ぬるま湯で洗い流す → 押し当てながら優しく拭く
(毛に絡まった便を取る時は、下にペットシーツを敷いてドレッシングボトルなどを使ってぬるま湯を上からかけ流すとラク)乾燥が不十分だと菌が増えやすいので、ドライヤーなどでしっかり乾かす
必要なら保護(薄くワセリン等。使えるものは病院で確認できると安心)
おむつは濡れたら、できるだけ早めに交換
口周りも要注意
食事やよだれでかぶれやすいので、こまめに拭いてあげてください。
下にタオルやペットシーツを敷いて、こまめに取り替えるのもおすすめです。
シャンプーが難しい時の工夫(私のやり方)
寝たきりになると、シャンプー自体が負担になってなかなか難しいですよね。
私の場合は、洗い流さないシャンプー(泡タイプなど) で定期的に拭いていました。
仕事が休みの日、天気が良い時は、家の庭で日向ぼっこしながら体を拭いてあげていました。
振り返ると、幸せな時間だったな…と思います。
個人的に、このウォーターレスシャンプーの匂いが好きで
愛用していました。
まとめ
寝たきりの子が快適に過ごすためには、
褥瘡(床ずれ)予防と皮膚のケアが欠かせません。
一見シンプルですが、毎日続けたり、
完璧を目指そうとすると意外と大変です。
できる範囲で、無理なく続けられる形を見つけていくのがいちばんだと思います。
今回紹介した商品は、あくまで一例です。
「これ良かったよ」というものがあれば、
ぜひコメント欄で教えてください。
ほかの方の参考にもなると思います。
次回は、**食事編(誤嚥を減らす姿勢と与え方)**についてお伝えします。
