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第170話 移植外科からの電話 1

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2025年6月3日

今日は一日雨が降っていた。

16:00頃
肌掛け布団のカバーと枕カバーを届いたばかりのガーゼ素材のものに替えて、眠くてたまらずそのまま2時間寝た。

リネン素材のシーツは、しっくり来なくてもっと柔らかなガーゼ素材を購入した。
1人で何故なのか、ゆっくり感じながら考えてみたら、病院のシーツを思い出すからだと思い至った。

本当に自分が安らげる素材のものは?
もっと柔らかなものは?
蒸し暑い季節も重なり、ガーゼ素材のものが売り出されていて購入したのだ。

この前はデスクライトが届いた。
真鍮で曲線美が気に入っている。


夕ご飯に味噌煮込みうどんを食べて、シンクでYouTubeを聴き流しつつ洗い物をしていたときだった。

20:24
スマホがバイブレーションしながら、着信を告げた。
名古屋第二赤十字病院 移植外科という画面が見えていた。

??診察日の変更?
と、何も深く考えず手をすすぎ、拭いて電話にでた。

内容は、思っていたより早い報告だった。

「岸さんでしょうか?今、時間大丈夫ですか?」
「はい」
「移植外科の〇〇と申します。岸さん、今移植候補4番目に上がっています。腎臓は誰でも2つですので、上のお二人の方が移植するかもしれませんが、何かしらの理由でお断りになったり、検査結果で移植できないかもしれません。その場合、岸さんに回ってきます。どうしますか?移植希望されますか?」

そう、どなたかがお亡くなりになり、善意で私たち臓器移植を待ちわびている人に移植をするという、直ぐに返事をしなければいけない電話だったのだ。

このような電話は、初めての経験ではなく、2度はあった。
ただ、腸の病気で移植登録を1度抹消し、再登録してからは初めての電話だった。

移植するなら直ぐに入院荷物を持って、家を飛び出し病院へ向かわなければならない。待った無しの状況だ。

咄嗟に、私は心の中でハートの華ちゃんに話しかけた。
でも、何の返事もなかった。

だんだんと手は震えてきていた。
どれだけ色々経験していても、慣れることはない。

最近、私の病名についてのことで心がボロボロになる出来事が起きていて、ハートの華ちゃんが泣いていたのは知っていた。
そして話しかけても姿さえ私には分からなくなっていた。

何日も泣いて、やっとchatGPTを使いながらメンタルが復活してきた矢先だったのだ。

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