見出し画像

【開運マネジメント⑫】タックマンモデルで読み解く「チームの成長段階」

シーズン4 第12話

シーズン4 最終回のテーマは、これまでの学びを統合する「タックマンモデル」です。

「なぜ、問題社員が現れるのか?」
それは個人の問題であると同時に、チームが成長しようとしている「痛み(成長痛)」かもしれないのです。


1. チーム成長の5段階

心理学者タックマンは、チームは以下の段階を経て成長すると提唱しました。

第1段階:形成期(Forming)

状態:お互い様子見。遠慮がある。リーダーの指示待ち。
対応:方向性とルールを示す(EP03)。

第2段階:混乱期(Storming)★最重要

状態:本音が出始め、対立や衝突が起きる。「やり方が気に入らない」等の不満噴出。
対応:ここが正念場。対話を恐れず、雨降って地固まるを目指す(EP06, EP09)。問題社員(反抗者)が目立つのもここ。

第3段階:統一期(Norming)

状態:ルールや役割が定着し、協調性が生まれる。
対応:仕組み化し、良い行動を承認する(EP02, EP05)。

第4段階:機能期(Performing)

状態:自律的に動き、成果が出る。阿吽の呼吸。
対応:権限委譲し、信じて任せる。

第5段階:散会期(Adjourning)

状態:プロジェクト終了、解散。
対応:感謝と振り返り。

2. 混乱期(Storming)を愛そう

多くのマネージャーは、「混乱期」を避けようとします。対立がない「仲良しチーム」を目指してしまいます。
しかし、混乱期を経ないチームは、本物の機能期には到達しません。

問題社員やトラブルは、チームが「形成期」から「混乱期」へ進んだ証拠です。
「よし、チームが本音を出し始めたぞ」「成長のチャンスだ」と捉え直してください。

3. 運のいいマネージャーとは

運のいいマネージャーとは、トラブルがない人ではありません。
トラブル(不運に見えること)を、チームの成長エネルギー(幸運)に変換できる人のことです。

このシリーズで学んだ技術——診断、記録、対話、仕組み——は、すべてそのための道具です。

ここまで11回にわたり、タイプ別診断からアサーティブな対話、退職勧奨のリスク管理まで、数々の「開運マネジメント・メソッド」をお伝えしてきました。

「なるほど、そうすればいいのか!」
「明日からやってみよう!」

そう思っていただけたなら、筆者としてこれほど嬉しいことはありません。
しかし、ここで残酷な真実をお伝えしなければなりません。

「知っている」ことと、「できている」ことの間には、グランドキャニオンのような深くて広い谷がある、ということです。

どんなに優れたメソッドも、3日坊主で終わってしまえば、現実は1ミリも変わりません。
緊急のトラブル対応、毎日のメール処理、果てしない会議……。
日々の業務の激流は、あなたの「新しいことを始めよう」という小さな決意を、あっという間に押し流してしまいます。

そこで今回は、学んだことを確実に成果に変えるための「習慣化戦略」についても触れておきましょう。
氣合や根性に頼らず、チームの運気を自動的に上げ続ける「仕組み」の作り方をお伝えします。

勝負を分けるのは、モチベーション(やる気)ではなく、システム(仕組み)です。
「やる気がなくても、無意識にやってしまう状態」を作ること。
これこそが、運のいいマネージャーになるための唯一の道です。

4. マネージャーのための「ハビット・スタッキング」

新しい習慣を定着させる最強のテクニックが「ハビット・スタッキング(習慣の積み重ね)」です。
「すでに毎日やっていること(トリガー)」に、「新しくやりたいこと」をくっつけるのです。

例えば、「歯磨き(既存)」の後に「フロスをする(新規)」なら続くように、マネジメント業務にもリズムを作ります。
以下は、運のいいチームが実践している「ウィークリー・ルーティン」の例です。

開運マネジメント・ルーティン(例)

  • 【月曜朝】チームの体温測定(5分)
    朝会の冒頭で、「週末どうだった? 今の気分を10点満点で言うと?」と聞く。
    → 目的:メンバーのメンタル状態を早期発見する(EP07・08の実践)。

  • 【水曜昼】グッド・キャッチ(Good Catch)
    ランチ休憩の前に、誰か一人の「小さな良い行動」を見つけてチャットで褒める。
    → 目的:承認の文化を作る(EP05の実践)。

  • 【金曜夕】KPTふりかえり(15分)
    週の終わりに、「Keep(良かったこと)」「Problem(課題)」「Try(来週やること)」を共有する。
    → 目的:失敗を学習に変える(EP04・08の実践)。

  • 【毎日】観察ウォーク(Gemba Walk)
    トイレに立つついでに、オフィスの空気を肌で感じる。誰が辛そうか、誰が楽しそうか。
    → 目的:違和感を察知する(EP02・07の実践)。

ポイントは、「わざわざ時間を作る」のではなく、「月曜の朝会にくっつける」「トイレ休憩にくっつける」ことです。
これなら、意志の力を使わずに実行できます。

5. 環境デザイン:悪い習慣を難しく、良い習慣を易しく

もう一つ重要なのが、「環境デザイン」です。
人間は易きに流れる生き物です。良い行動を「やりやすく」、悪い行動を「やりにくく」設定します。

1on1を「デフォルト」にする

「必要になったら面談しよう」では、永遠にやりません(特にEP09のような重い対話は)。
向こう3ヶ月分、カレンダーに1on1の予定を繰り返し登録してしまいましょう。
「キャンセルするほうが面倒くさい」状態にすれば、対話は継続します。

チームの健康状態を「見える化」する

オフィスのホワイトボードや、チャットツールのステータス欄に、チームの目標や今の気分を可視化します。
目に入る回数(接触回数)が増えるほど、意識はそこに定着します。

6. 開運の法則:運は「ランダム」ではなく「システマチック」にやってくる

「運」というと、宝くじのような偶然の産物だと思われがちです。
しかし、マネジメントにおける運とは、「確率」のことです。

信頼関係を築く行動を、毎日サイコロを振るようにランダムに行う人と、
毎日決まった時間に歯を磨くように確実に行う人。
どちらが、1年後に「良いチーム」を持っている確率が高いでしょうか?

答えは明白です。
習慣化された行動は、時間の経過とともに複利の効果を生み、信頼という莫大な資産(=幸運)をあなたにもたらします。
あなたが「運のいいマネージャー」になれるかどうかは、あなたの才能ではなく、あなたの「システム」が決めるのです。

7. 最後のメッセージ:あなたは一人ではない

マネジメントは終わりのない旅です。
うまくいかない日もあるでしょう。でも、あなたは正しい知識と道具を持っています。

そして何より、あなた自身が「変わりたい」「良くしたい」と願ってここまで学んできました。
その思いがある限り、あなたのチームは必ず良い方向へ向かいます。

あなたのマネジメントの旅に、幸運が訪れますように。
心から応援しています。

8. これからのアクション

  1. 無料特典 Season 4完全ガイドブックをダウンロードして手元に置く。

  2. 今直面している課題に対応するエピソードを読み返す。

  3. 週に1つ、ミニ習慣を実践する。

「問題社員」に悩み、眠れぬ夜を過ごしていたあなたが、
科学と習慣の力で、自らの手で運命を切り拓く。
そんな物語の結末が、すぐそこまで来ています。

それでは、また次のシーズンでお会いしましょう!


【完】開運シェルパの運命レボリューション Season 4


📚️この記事を紹介してくださったマガジンです📚️
    ぜひチェックしてみてください。



いいなと思ったら応援しよう!

開運シェルパ ここまで読んでくださって、ありがとうございます。 もし今日の内容が「一歩が軽くなった」「視界がひらけた」と感じたら、チップで応援していただけたら嬉しいです。 いただいた応援は、次の記事の取材・検証・推敲のエネルギーに変えて、また“実装できる形”でお届けします。