未来に焦点を当てたフィードフォワードは「評価」ではない。成長確率を上げる「ギフト」
シーズン2 第4話
部下に改善してほしい点があるのに、「モチベーションを下げたくない」「関係を悪くしたくない」と考えてしまい、言うタイミングを逃してしまう。そして、ある日大きなミスが起きてから「あの時言っておけばよかった」と後悔する。そんな経験はありませんか?
日本人の多くはフィードバックを「人格攻撃」や「ダメ出し」とイメージしがちです。一方で、フィードフォアードは、ミサイルの軌道修正のように、目標へ到達する確率を上げるための相手へのギフトを意味します。

フィードフォワードが遅れるほど、運(チャンス)が減る
フィードフォワードを先延ばしにすることは、相手が誤った方向に進み続けるのを黙って見ているのと同じです。時間が経てば経つほど修正は困難になり、取り返しのつかない失敗(不運)を招く確率が上がります。
「鉄は熱いうちに打て」と言いますが、フィードフォアードも「行動の直後」が最も効果的です。記憶が鮮明なうちに事実を伝えることで、相手は納得しやすく、すぐに修正行動に移れます。
事実→影響→期待で1分(型を固定)
フィードフォアードを伝える際に重要なのは「型」です。感情や人格を交えず、以下の3ステップで伝えましょう。
事実(Fact):「昨日の会議で、資料の数値が間違っていたね」
影響(Impact):「そのせいで、議論が15分止まってしまったよ」
期待(Request):「次は事前にダブルチェックをしてから提出してほしい」
この型を使えば、褒める時(ポジティブフィードフォアード)も、改善を促す時(ネガティブフィードフォアード)も、事実に基づいて建設的に伝えられます。

心理的安全性を壊さない言い方(地雷回避)
フィードフォアードをする際、絶対に踏んではいけない地雷があります。それは「人格否定」と「主観的な決めつけ」です。
NG(人格・能力):「君はやる気がないね」「注意力が足りないよ」
OK(行動・事実):「期限に遅れているね」「誤字が3箇所あったよ」
「YOUメッセージ(あなたは〜だ)」ではなく、事実と事象に焦点を当てることで、相手の自尊心を傷つけずに改善を促すことができます。

まとめ:成長速度が上がると、運の母数が増える
適切なフィードフォアードが日常的に飛び交うチームは、メンバーの成長速度が圧倒的に速くなります。成長したメンバーが増えれば、チーム全体で挑戦できる数(運の母数)も増え、結果として大きな成果をつかむ確率が上がります。
【今週のミニ習慣】(所要時間:3分)
今日中にチームメンバー1人に対して、「事実→影響→期待」の型を使ってフィードフォアード(ポジティブでも改善でも可)を1回伝える。
次回予告:
メンバーが育ってきたら、次は仕事を任せる番です。次回は「委譲できる上司が『運のいいチーム』を作る」方法を解説します。
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