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自分の根付きスタイルを知る : 動機の性質が、変化の寿命を決める

運命レボリューション Season 13「根付きの技術」EP03
続いている人と、続かない人の違いは何か。

この問いに対して、「意志の強さ」「努力の量」「才能」という答えが返ってくることが多い。

でも、研究が示す答えは少し違う。

続いているかどうかは、動機の「量」ではなく、動機の「性質」によって決まりやすい、ということだ。

何のためにやるのか。その答えの中身が、変化の寿命を左右している。


動機には種類がある

心理学者のエドワード・デシとリチャード・ライアンは、人間の動機を研究する中で「自己決定理論」を提唱した。

この理論が示す核心は、動機には「外から来るもの」と「内から来るもの」があり、その性質によって行動の継続性が大きく変わる、ということだ。

外発的動機とは、報酬・評価・義務感・他者からの期待によって動く動機のことだ。

誰かに認められたくて始めた。怒られたくなくてやっている。お金のためにやっている。これらはすべて、外発的動機の例だ。

内発的動機とは、行動そのものへの関心・楽しさ・意味から来る動機のことだ。

やっていると没頭する。誰も見ていなくてもやりたい。この活動が世界のどこかと繋がっている感覚がある。これらが内発的動機に近い状態だ。


外発的動機は、なぜ根付きにくいのか

外発的動機の限界は、報酬や評価が消えたとき、動機も消えやすいことだ。

よくあるパターンがある。

はじめは上司に言われてやっていた報告書の書き方が、ある日から「自分の考えを整理するためのツール」になった。これは外発から内発へのシフトだ。このとき、習慣は根付きに近づく。

逆に、好きで始めた創作活動が、収益化を意識した瞬間に「義務感」に変わってしまった。このとき、根付きから遠ざかることが多い。

デシとライアンの研究では、内発的に動機づけられた活動に外部報酬を加えると、その後の内発的動機が低下する現象が繰り返し確認されている。「アンダーマイニング効果」と呼ばれる現象だ。

外からの力で動かそうとするほど、内からの力が弱くなる。

これを知っておくと、自分の動機の設計が変わってくる。


動機はスペクトラムで見る

外発と内発は、二択ではない。デシとライアンはその間にいくつかの段階があることを示している。

たとえば、「義務だからやっている」は最も外発的な状態だ。

「やらないと後ろめたいからやっている」は、少し内側に取り込まれた状態だ。

「これは自分の価値観に合っているからやっている」は、さらに内側に近づいた状態だ。

「やること自体が楽しい、または意味がある」が、最も内発的な状態に近い。

今の自分がどのあたりにいるかを観察するだけで、設計の方向が見えてくることがある。


「根付きスタイル」を知るとはどういうことか

根付きスタイルとは、自分にとっての内発的動機の源泉がどこにあるかを知ること、ともいえる。

人によって、内発的動機の源泉は違う。

知的な探究に燃える人がいる。人との繋がりに意味を感じる人がいる。形に残ることに喜びを感じる人がいる。社会への貢献を原動力にしている人がいる。

正解はない。でも、自分の源泉を知っている人と知らない人では、変化の設計が変わってくる。

自分の源泉に合った活動は、根付きやすい。源泉からズレた活動は、どれだけ意志で動かしても、消耗しながら続けることになりやすい。


今日の一手

今続けていること、または続けたいと思っていることを一つ思い浮かべてみる。

その動機が、外発的か内発的か。一言で書いてみる。

「評価されたいから」「義務感から」「楽しいから」「意味があると感じるから」。どれでもいい。

そして、もし外発的な要素が強いなら、その活動の中に内発的な要素を一つ見つけられないか、考えてみる。

これが、根付きへの設計の第一歩になる。


あなたに聞いてみたい

今続いていることの動機を一言で表すとしたら、どんな言葉になりますか。


次話へ

動機の性質がわかったとき、次の問いが生まれる。

では、どうすれば根付きへの入口に立てるのか。最小単位から始めるという技術が、その答えの一つになる。EP04で、その具体的な方法を見ていく。


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