【詩】元気な私とおかしな春
うん!今日もちゃんと笑えてる
昨日のこととかもう覚えてない!
……ってバカみたい。
「ねぇ そう思わない?」
髪を整えて 鏡にいる少女を見た
笑顔を作って見せたら 笑い返してくれた
これならきっと 元気のままいられるね
……冬のことなんか 忘れたよ。
並木道には 満開の桜
軽く撫でてみたら 微笑んでくれた
さりげない香りで 慰めなくていいよ
元気なのに おかしな春ね
握っていたハンカチが 吹かれ飛んで
知らない春の 指先に届いた
目と目が合わせて 透き通ってるね
……やめて 見透かさないで
「君、元気がないみたいだが……」
そこらの桜よりも元気だってば!
「泣きそうな目をしているのに?」
……昨日のことは、忘れていたいの!
「ううん 元気だよっ!」
もういいから 踏み込まないで
「桜より綺麗な妖精さん、
名前を教えてくれない?」
……ふんっ!
「……さくらよ。あんた、
役者に向いてないね」
「春が妖精を笑わせるのを
待っているだけさ」
