【詩】夏の遊園地と限りある幻想
夏が終わったら 秋に攫われていくの。
12時の魔法が解けるまで どうかこのまま二人で。
賑やかな人混みと 風を泳ぐ音楽
寂しそうな夜空に 打ち上がった花
何かを伝えようと 君は口を開いて
知っているよ 私たちの想いを
「ごめん なんか言った?」
嘘つきは 聞こえないふりをした
晴れの遊園地へ 久々に二人で
片割れのコーヒーカップ 高鳴るコースター
笑い合いながら 指先絡み合いながら
夏風に吹かれる午後は いつの間にか過ぎていた
青色褪せた空 耳元に伝う囁き
「今日は 楽しかった?」
胸に滲むぐらい すごく楽しかった
でも夏はもう 終わりそうなの
夏の終わりを 私だけが知っている
きっと君の側から 音もなく姿を消すのでしょう
秋が訪れたら どうか覚えていてください
愛さないでください 憎まないでください
忘れられること 枷を背負い続けるから
どうか私のせいで 太陽が霞んじゃいけないの
どうか もう少し
このままでーー
「ごめん なんか言った?」
あぁ……っ!
