嬉しいと、悔しい
復職した。
前回、復職に失敗した(会社に辿り着けなかった)ので、事前に一度「会社に遊びに行く」というイベントを挟んでみた。
みんなの顔を見たら安心する。わかりきっていたのに、信じられないほど足が重く、30分ほど話しただけなのにすごく疲れた。こんなで大丈夫かなあ、と思うくらいに。
けれども、いざ出社してみたら、信じられないくらいに健やかだった。
持っていた手土産(小分けのハリボー)は想像以上に喜ばれ、とにかく帰ってきたことを喜んでくれた。いきなりの休職も、3ヶ月間のその延長も、誰も責めることはなかった。みんなの笑顔が嬉しい。
久し振りに電話に出たのは少し緊張したけれど、「でんわ、出れました!」って自分で拍手したら、周りもみんな笑顔で拍手してくれて……有り難い。こんなに有るが難いと思えるような幸福はあるだろうか。
仕事は、業務が少し変わって、負担の少ないものになった。
今までは、自分ひとりで責任を持つことが基本で、周りがサポート。って感じだったんだけれど、これからはしばらく「来てやってもらえたら嬉しい仕事」をやることになる。
そりゃあ、誰もやらなければ最終的には困ってしまうのだろうけれど、急ぎではないし、みんなの"お手伝い"って感じで。
おかげさまで、初日終わったあとは「もっと働けばよかった」と思えるほど元気で、愉快に執筆をしたり、打ち合わせのスケジュールを組んでいたのだけれど、しばらく後にきちんと倒れた。
復職して8日、出社は5日。悪くないと思う。
嬉しい。
また、社会人の皮を被ることができて嬉しい。
一時は、本当に無理だと思った。
もう二度と会社に行けないと思ったし、実際に行けなかった。
3ヶ月休めと言われたときには絶望したし、「休んでよかった」と伝えたときの主治医のニヤッとした笑顔たるや……「精神科も捨てたモンじゃないデショ」に、わたしは言い返せなかった。あなたのお陰で命拾いをした。確かに。
今日も、お陰様で仕事後にコーヒーを飲みながら執筆をしている。本当に有り難い。仕事が終わったあと、執筆の体力がある。もちろん、毎日こんなふうというわけにはいかず、倒れていることもあるけれど。こうして書いていると「ああ、望んでいた生活だなァ」などと思う。
そして少し、悔しく思う。
「やりましょうか?」と、元の仕事に手を伸ばすと「大丈夫ですよ」と、やんわり力強く断られる。
ミーティングもしばらくはお休みでいいとのこと。
今やっている仕事は、会社にとって必要なことだけれど、自分のスキルとしては「パソコン操作」以外は向上しない。
ビシバシ働いていたこと、本当は楽しかったな。と思う。
でも、執筆することのほうが好きだから、体力の分配が永遠の課題だったんだけれど。
いま、仕事から一歩退くことで、わたしの願いは叶いつつある。
ビシバシ働くことは楽しかったけれど、今の業界でキャリアを積むことや、年収を上げることは基本的な目標ではなかった。
わかっている、わかっているけれど
ちょっと悔しい。
働くことができて、書くこともできて、本当に心から嬉しいけど。
復職前にみたいに働くことができなくて、悔しい。
悔しいけれど、これでいいのだと思う。
同じ職場でも、業務が違えばこれほども負担が違うのだと実感した。
負担を元に戻したら、身体が耐えられないこともわかっている。
だから、悔しいままでいい。
わたしは必ず、次の作品を、誰かの願いと喜びを綴ってゆく。
今はただ、「助かりました」とか、「ありがとう」とか、みんなの笑顔を信じながら、会社に行きたい。
▼want to talk
いいなと思ったら応援しよう!
スタバに行きます。500円以上のサポートで、ご希望の方には郵便でお手紙のお届けも◎