あとは頼むよ、明日のわたし
ばかげている、と思う。
ほんとうは、なんて前置きしなくても気づいている。
今日は書くことがないなあ、とつぶやく。
エッセイを書き続けた9ヶ月間のあいだ、わたしは何度そう言っただろうか。
それでも、しがみつくように、這うように、ここまできた。
書くことがないときは、苦しいと思う。
それなのに
どうして、苦しいだけじゃなくなっちゃったんだろう。
かつてわたしは、「書きたくない」と逃げ続けていた。
毎日更新すると決めながらも、一日中時計を睨んでいた。
書いていないのに、今日が終わってしまう。
逃げるようにベッドに逃げ込み、目覚めたあとは絶望的な気持ちでパソコンの前に向かうのを、それはもう、幾度となく繰り返してきた。
それでも、「書くことに向き合う苦しさ」よりも、「逃げてしまったわたし」になってしまうほうが首が絞まる、とわかっていた。
いまは、「書きたい」と思っている。
書くことがなくても、「書きたい」と思う。
ばかげていることは、わかっている。
書くことがないならやめればいい。
それでもいまは、なぜだかもう、わからない。
全身の毛穴から湧き出るようなチカラで、「書きたい」と叫んでいる。
「書けない」と思うわたしと同じ身体が、
「書きたい」と、噛みしめるように叫んでいる。
*
人生にイージーモードはない。
わたしは、わたしたちはそのことにもう、気づいている。
百に近づいても、百にはならない。
どうせハードモードなら、
どうせ今日も最後には眠るのならば、
明日、「書き続けたわたし」に会いたい。
その先に答えがあるのか、
むしろ、答えを求める必要があるのか。
それすらもわからないけれど。
書いたあとの明日のわたしが、その意味を見つけてくれないか。
あとは頼むよ、明日のわたし。
そうやって、リレーするみたいにパスを送るよ。
*
「苦しくて書きたくない」と思っていたわたしが、
「苦しいけど書きたい」なんて思えた今夜は、奇跡かもしれない。
状況は一緒のように思えるけど、なんだかぜんぜん違うじゃないか。
300日間、パスを送り続けてくれてありがとう。
今日もひとつ、新しいわたしを見つけたよ。
だから、今日はここまで。
じゃあ、あとは頼むよ。明日のわたし
【photo】 amano yasuhiro
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