一枚のパンツと、十枚のパンツ
カレンダーを確認する。
現在、10月27日の深夜。
まだ、間に合う。
*
月末には、3つの記事を書くことにしている。
◆今月買ったもの
(来月の買いすぎ防止。ときめきの再確認のため)
◆今月見たり読んだりしたもの
(今月何もしてないじゃんって落ち込まないため)
◆今月のエッセイまとめ
(何書いたっけって、1回くらいは振り返っていい気がして)
「なにもしてない」っていうのは、口癖かもしれない。
今日、会社でも言っていた。
会社で、何もしてないなんてことないのに。
なんかしたっけかなあ、と思ってしまう。
わたしは、許したい。
脆くとも積み重ねられた日々であると、自覚したい。
だから、書いて残そうと思った。
わたしのために。
去年の年末に、そう決めた。
「今年なンもしてないなあ」と思ったから。
*
わたしは毎日ひとつずつの記事を公開しているという形で努めているので
3つの記事を公開するのは、3日間を要する。
ここでようやく、カレンダーの登場だ。
今日は、27日の深夜。
あ、違う。今日って28日の深夜だ。カレンダーも読めないのか。
ということは明日が29日で。
29、30、31ってあるから、明日からひとつずつ書けばいい。

安野モヨコ先生の、KIMONO GIRLS
*
「毎日書いたり弾いたりしてる」って言うと、「えらいね」って言われる。
他に自分を許す方法があるならばよかったけれど、これがわたしにとっては一番手軽な方法だった。
足りないものばかり数えて、うまく自分を満たせなくて
満たせない自分でいることに疲れたので、書いている。
もともと継続が得意なわけではなくて、圧倒的に苦手なタイプだった。
「もう900日もやってるんだからそんなことないでしょ〜」と言うかもしれないけれど、母親とか小中の担任の先生に聞けばわかる。
手紙を書くと「マメなタイプだね」って言われるけど、それも違う。
手紙が好きだから手紙を書いて、
花が好きだから水を換えているだけ。
好きなことと、やろうと決めたことをやっているだけ。
マメでもマジメでも、勤勉でもない。
*
わたしはいま、デスクの隅に積まれたレシートを見ている。
今年は家計簿をつけていて、月末の買ったものエッセイは、家計簿を見直しながら書いている。
つまり、買ったものエッセイを書くためには、レシートの整理が必要なのである。
また、こんなに溜めちゃった。
少しずつやればいいのに、1枚のときにしまえばいいのに。
ぺろっと置いてしまう。
月末には、もさっとなっている。
そうして気づくと、すべてが面倒になっている。
*
わたしはいま、一枚のパンツを想像している。
パンツが一枚だったら、別にいいのに。と思う。
手洗いでもいい。とにかくすぐに洗えばいい。すぐに終わる。
二枚でもすぐ終わる。
三枚でも……
そう言っているうちに、十枚になってしまったら
ものすごく面倒になる。
これは一枚のときにはすぐに終わるのに「一枚だからまだいいや」って思っちゃう罠も存在しているでなかなか厄介だ。
ああ、これ
パンツじゃなくて、お皿でもよかったな…
*
十枚を洗うのは、面倒だと思う。
でも、一枚を洗う手間は変わらない。
一枚は、一枚。
それが、十枚。
十枚は、面倒くさい。
でも、一枚の積み重ねで、それは面倒じゃなくて、ささやかで
人生の「面倒」のいくつかは、積み重なったパンツみたいなものだと思う。
ひとつずつ洗えば、「べつにたいしたことなかったのに」と思ったりする。
たいしたことになってしまった場合も、大抵は最後までやり抜けばきれいになる。
大変だったなあ、って言うかもしれないけど、たぶん笑って「すっきりした」って言うと思う。
先月も、月末に慌ててレシートを整理したわたしのことを思い出す。
面倒だったけど、アニメを見ながらやったらすぐに終わった。レシートの仕分け作業自体は、嫌いじゃない。
そこから記事に載せるものをピックアップするのだけれど、毎月思ったより多くない。
カードの請求額が大変なことになっているので多い気がしているけれど、書いてみればそうでもない。
だから、大丈夫。
今月もレシートの整理から始めよう。
*
ちなみに、「映画を見たときにその場で感想を書いちゃう」とか
最低限「見たもののタイトルだけ下書きに並べておく」、という試みは今月も失敗している。
やっぱり、面倒だった。
でも、今月知り合ったものや出会ったものを忘れたくないから
わたしはすぐに忘れてしまうから
今月もまた、拾い集めて書くのだと思う。
※月末に書いている記事のまとめマガジン。今年もよく生きている
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