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春のパン祭り「必殺技」解禁!|デイリーヤマザキで爆速&完走した私

毎年かかる「春の呪い」

今年もやってきた。 スーパーのパンコーナーに行くたび、私の視界からはパスコもフジパンも消え失せる。ひたすら「点数」がついている袋を、獲物を狙う鷹のような目で見定め、カゴに入れる日々。

「ち、0.5」
「よし、1!」
「こっちも0.5か!」

期間中、食べるパンをヤマザキ一択に制限したとしても、血の滲むような(大げさだけど本人は必死)努力を重ねたとしても、家族にブーイングを浴びたとしても、手に入るのはたった1枚の白い皿。

「……これだけやったのになぁ」

正直に言おう。
毎年達成感よりも、なんだか少しだけ切なさが残る。
それが私の「ヤマザキ春のパン祭り」だった。

やめればいいのにね。
でも、やめられないものなのよ。


ついに繰り出した「必殺技」

そんな私も、今年は違った。
私は禁断のショートカット、いわば「必殺技」を編み出しだしたのだ。
それが、この期間、ランチなどの買い出しは「デイリーヤマザキ」一択にするという、たったこれだけ、でもかなり効果のある力技である。

理屈はこうだ。
デイリーヤマザキ。それはヤマザキのお膝元。
当然扱っているパンの種類は多い。
当初私はここに目を付けたのだ。
どうせ買うなら種類が多い店で買った方が、飽きなくていい。
ところがだ。目論見が外れた。
いや、言い間違えた。計算外れと言い換えた方がいい。

足を踏み入れたそこは、まさに「点数の聖地」
お弁当にも、おにぎりにも、サンドイッチにも。
私の大好きな…、毎日食べたら確実に体重増加を約束されている丸ごとバナナをホイップロールとともに巻いちゃった罪悪感ありありのあのスイーツにも、もちろん点数がついている。
そう。
そこら中に点数が溢れている「点数インフレ」状態。
スーパーで1点、2点と積み上げていたあの頃の自分を、そっと抱きしめてあげたいくらいの衝撃。

これならいける。

GJ(ぐゅっじょぶ)
いやGS(ぐっしょっぷ)
いやGY(グッドヤマザキ)

自分用どころか、家族の分まで真っ白なお皿で揃えられる!
うふふ あはは
絵にかいたような食卓が手に入るぞぉー!


「どや顔」で向かった勝利のレジ

そこからは早かった。
まさに「爆走」
毎度、パンの袋や弁当の蓋からシールを剥がしては、台紙を埋めていく小さな達成感。 そして今日、ついに点数がパンパンに揃った台紙を手に、私は意気揚々とレジへ向かった。

頭の中には、新しいお皿に盛り付けられた明日の朝食が鮮明に浮かんでいる。 松たか子さん、私はフルーツサンド盛り付けでビジュヨイ感じでしたよね。私はあれを週末にまねします!
あの「どうだ!」と言わんばかりのどや顔。+鼻息強め。

「これ、お願いします!」

私は、宝物のように台紙を差し出した。
けっ、ねるとんかよ(世代によっては分からない死語でございます)


絶望は、白い看板と共に

店員さんの申し訳なさそうな顔が、スローモーションのように見えた。
この顔は…。えーーーーーーーーー。告白シッパイ?

「すみません、今お皿が品切れで……入荷も未定なんです」

……え?
品切れ?
入荷未定?

目の前が真っ白になった。
真っ白なお皿のために頑張った。 完走した。
必殺技まで使って爆走した。
なのに、ゴールテープの向こう側には、誰もいなかった。
これが「時期(タイミング)」というものなのか。私はタイミングを逃している愚かなパン祭りに踊らされているただの花粉症強め女なのか。

あぁ、週末のフルーツサンド。
松たか子さん、今年も私、ミッション失敗です…。

あまりにも切ない、春の終わりのような静けさ。
どうせ終わるなら花粉症も一緒に終わってくれよ。くしゃみはそれでもまだまだ続くくせにさ。
私は点数だらけの台紙を握りしめたまま、心の中でそっと体育座りをした。

パンだけにね…



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