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【SIDE: 愛音】についてrev

BanG Dream! It's MyGO!!!!!は、私に取っては衝撃だった。・・・と言っても、初めて見た時はそこまで刺さらなかったのが正直なところ。そもそもバンドリに対しての印象は、語弊を恐れずに言えばアイマスやラブライブ系統のそれと変わらなかったから。

自分が実際にバンドをやっていたこともあり、楽器を演奏すること、バンドをやることがそんなに簡単ではないことは肌感覚として理解していた。キラキラドキドキ、だけで何とかなるようなものではない。表現する者の集まりだから、人間関係だって大抵はややこしい。だからこそ、MyGO!!!!!のギスギス感の噂が気になって、リアタイではないまでも配信で一通り見た。2024年夏、本放送から丸一年遅れで、愛知県から妻の実家の札幌まで陸路で帰省する道中、スマホの小さな画面で。

名古屋から東海道新幹線で東京、東京から乗り換えて新函館まで、そして更に特急北斗に乗り換え。時間は腐るほどある。ビール片手にのんびり見ていた。CGアニメは苦手でほぼ見てなかったけど、ちょうど春アニメでガールズバンドクライにやられてしまったタイミングで、抵抗が薄れていたのも良かったんだろう。作画の違和感は、ゼロではないまでもそこまで気にならなかった。

しかし、今一つストーリーを咀嚼し切れず、最終回も謎のバンドAve Mujicaのライブで終わるなど不可解な構成で、不完全燃焼だった。明らかに過去のバンドリとは異質だが、いったいこれは何だったのか、とモヤモヤする中、2025冬アニメでBanG Dream! Ave Mujicaの放送の告知。なるほど、これは一続きの物語なのか、とようやく合点がいく。

Ave Mujicaのストーリーが進むにつれ、MyGO!!!!!の伏線もどんどん回収されていく。並行してIt's MyGO!!!!!を何度も見返し、曲を聴き込み、気が付いたらMyGO!!!!!にどっぷりとハマっていた。合同ライブ「わかれ道の、その先へ」も2Days通し券を購入し、最早完全なるオタクである。

Ave Mujicaの5人には、正直なところ感情移入できる要素がそれほどない。なので客観的に物語を観ている感覚がある。しかしMyGO!!!!!の5人の性格や言動は、誰しもが共感できる面があるのではないかと思う。卑屈さ、寂しさ、激しさ、我儘、見栄、依存、迷い。うまく行かなくて立ち竦んでしまうこともあるけれど、それでも前に進もうとする情熱。

中でも私は、愛音の生々しさに強く惹かれる。きっととても頭のいい子で、裕福な家庭で愛されて育って来たのだろうことは朗らかな性格から滲み出ている。中学の生徒会長を務めるくらいなので、人望もある。一方でお調子者な面もあり、下手なバンドを組んで天狗になったり、学校の英語の成績がいいからと軽い気持ちで留学してしまい、見事に挫折する。少し遅れて始まった日本での高校生活で、中学時代のようにイニシアチブを取ろうと立ち回り、バンドが流行っていると見るやそれに飛び付く。クラスのマスコット的存在の燈を取り込めば注目を集められるだろう、という打算で燈に近付き、結果的にCRYCHICのゴタゴタに巻き込まれることになる訳だが、この一貫した行動原理が非常にリアルなのである。

このゴタゴタが、愛音を大きく成長させる。自分の欠点を自覚し、向き合うきっかけを、MyGO!!!!!の4人がくれるのだ。

燈は、迷子でも逃げずに進むという意思を。立希は、音楽とバンドに向き合うことの厳しさと楽しさを。楽奈は、ギターという楽器の可能性を。そしてそよは、絆を求める心を。

様々な出来事を通じて、愛音は何を感じ、何を考え、どう行動したのか。劇中では語られていない裏側を、どうしても追ってみたかった。フィクションなのだし、ストーリーの展開上仕方ないことだが、バンドのリアルを若干端折った表現も気になって、リアリティを追求するならこうだろう、という補足もしてみたかった。

私自身がギターを弾く者であり、バンド経験者であるので、どうしても引っかかってしまうところがいくつかあった。製作陣もおそらく経験者が多くいるだろうし、作品として成立させるために敢えて省いたのだとわかっているから、普通にストーリーを楽しむ分には全く気にしなくていいのだが、違和感を持ってしまった以上は辻褄を合わせたくなってしまう。

例えば、愛音の指の絆創膏の位置。中指と薬指の、指先ではなく腹の部分に巻いている。愛音はサイドギターでストロークを多用するので、バレーコードに慣れていなければ薬指の腹が痛むのはわかる。しかし中指の腹は?実際、あまり使わないのである。なので文中では、ペグから飛び出た弦で切ったことにした。

可能性としては、そもそも愛音の弾き方に癖があり、指を寝せて弾くのかも・・・それこそ、ネイルへのダメージを気にして・・・とも考えたが、作画ではちゃんと指を立てて弾いているので、これはなさそう。わかりやすさのために、敢えて指の腹に巻いた、と理解している。

後は、「詩超絆」は本当に100%アドリブなのか?という点。これだけコードが展開し、リズムまで変わる曲が完全アドリブで演奏できるとは、流石に思えない。例えプロのミュージシャンであったとしてもだ。しかし、基本的なコードの動きや構成が共有されていれば、その場の盛り上がりに合わせてパートの長さを変えたり、合図でキメを入れたりはできる。ジャムセッションはそういうものだ。しかし、愛音のキャリアを考えれば、ある程度練習はしておかないとあそこまでにはならない。

楽奈が最初乱入して来た時から、冒頭のコード回しは変わっていない。でも、燈の詩が進化していくに連れて、楽奈のバッキングも進化していったはずだ。燈の詩は、推敲される中で明らかに書き足されて長くなっている。それに合わせて、ギターもフレーズを展開しながら、少しずつ曲としての体を為していっただろう。ライブを重ねて曲ができていくのは、ライブバンドなら実際にあることだ。

そして、その進化の過程と自由さを、愛音は知っている必要がある。であれば、凛々子さんが一枚噛んでいるのでは、という可能性を考えた。ライブハウスがYouTubeなどで動画を発信するのは不自然ではない。バンドに何かあっただろうことは、凛々子さんはわかっているはず。燈は、誰かに何かを訴えたくて一人でステージに立っている。なら、直接介入はしないまでも、「届く」ための手助けを、さりげなく凛々子さんがしてもいい。

そして、立希が音源を愛音に送っていた、というのもあり得る話だと思う。愛音がステージに駆け付けた時の、立希の表情。「準備できてんの?」という言葉は、「音源送ったんだから練習してきたんだよね?」という意味に取れる。愛音がぶっつけ本番でセッションできるとは、立希は絶対に思っていない。

そういうところをどうしても補完したくて、勢いで書いてしまったのがこの【SIDE: 愛音】である。Ave Mujica編での愛音の活躍もあるので、気が向いたらまた続きを書くかも知れないが、ひとまずは【11.0】で区切りである。

他のメンバー視点も、ネタが思い付いたら書いてみたい。独り言にお付き合いいただいて、ありがとうございました!


<8/16追記>
勢いで書き終えた後、改めて本編を見直したり、ガルパのストーリーを辿ったりしていると、セリフの順番や動きが違っていたり、記述が足りないところなど色々と目についてしまい、ちょくちょく修正しています。いくらでも書き直せるのがnoteのいいところですね。

<2026/1/5追記>

劇場版総集編の円盤鑑賞後、特に「春の陽だまり、迷い猫」に追加された新規カットで解像度が爆上がりです。「詩超絆」はやはりセッションを重ねるごとに進化しており、組曲のようになっているいくつかのコード展開はこうして育まれていったのだ、ということが描かれていて感心しました。この過程が愛音に共有されていたからこそ、あのステージで奇跡が起きたのです。凛々子が陰ながら応援していたのも間違いではないと思うし、【SIDE:楽奈】の機材編で書いたように、おそらく凛々子が色々と手助けしていたのも確信しました。大人は、こうでなきゃね。これができるのが本当の大人です。凛々子激推しです。

<2026/1/6追記>
どんだけ追記すれば気が済むねん、なのですが、劇場版の新規カットの中で「愛音が燈のライブを見に来ていたのではないか」という意見を知り、ここのことかな?・・・というのを・・・

©️Bang Dream! Project

おそらくこの、羽丘の制服を着て拳を握りしめているのが愛音では、ということだと思います。確かにそう考えても良いですが、私は違うんじゃないかなーと。

具体的に明示されていない以上、どう考えるかは我々視聴者に委ねられているので、色々と想像して楽しめば良いのだから、私見を書かせていただきます。

私の解釈は本作に書いた通りで、愛音はギターの練習は続けていたけどライブには足を運べていないと思っています。凛々子がUPしていた動画を見ていたかどうかはわかりませんが、立希が音源なりコード譜なりを送っていた可能性はかなり高いと推測しています。3人の中でそれができるのは立希だけです。また、愛音は即興演奏どころか、耳コピできるまでにも至っていないのは明白で、何か参考になるものがないと流石に弾けない。でもTAB譜がなくても、コードを調べて弾けるくらいにはなっていたはず。

また、燈のライブにはクラスメイトはじめ羽丘の生徒が多く来ています。ここ以外のシーンで、羽丘の制服はいくつも見られますので、これだけが愛音であるとは言い切れない。おそらく、ここだけ顔を出さないのは怪しい、というところから愛音説が出たのかと。

しかしです。このシーンを拡大して、明るさも調整してみたのですが、愛音のピンク髪が一切見えないのです。体と腕に隠れてるんだよ、という方もいるでしょう。でもよく見てください。上腕と背中の間にわずかな隙間があるのです。愛音の髪の長さなら、ここからピンク髪が覗いて然るべきでしょう。なのに見えません。(ちなみにこの画像は、ピンクの彩度を最大まで上げています)

©️Bang Dream! Project

・・・ということもあり、私は愛音はライブに来ていない派です。このシーンは、単に燈の言葉に感動している子を表現したかっただけなのだと。いや、自分の書いた文章を否定したくないだけでしょ、と言われれば、その通りなんですが・・・はい、現場からは以上です。




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